NO.363
Dynaの秋葉原ジャンクパラダイス 別館
DynaのHARD・OFFジャンクパラダイス
By Dyna (2021.08.11)
NO.05
ONKYO スピーカー D-062A の修理
昨年2021年は、コロナ禍もあり秋葉原巡回よりも、ハードオフ巡回を車で行うことが多くなりました。その結果
車が強力な武器となり、手で持って帰るのが難しい物を多数購入するようになってしまったのです。
レポートNO1からNO4までCR-185というONKYOのCDレシーバー購入と修理をアップしましたが、その後、病的
にオーディオの
ジャンク品が部屋の中に増え、足の踏み場も無い位になったのです。正直あせりました。
内容としては、CR-185の次にシリーズのカセットデッキ、MDデッキ(複数)へと進み、それだけでは止まらなく
ONKYO以外の機器にも手を出してしまいました。ONKYO機器では、CR-185のCDレシーバーでは収まらなくなり、
次はMDも付いたレシーバーFRシリーズに凝って、これまた多量に購入してしまったのです。
この段階になると、自分の部屋に置き場が完全に無くなったので、仕方なくビニール袋に入れ子供部屋だったとこ
ろに積み重ねて行くのでした。
さすがにこれではいけません。そこでアンプ類の収集を諦めスピーカーに移ることにしたのです。(変わらんがな!)
アンプ類に凝っていた時は、「スピーカーは見ない」と決めていました。理由は、収集が付かなくなるからですね。
(同じだろ!)
ということで、CR-185の次のレポートはMD等の機器になる予定でしたが、あまり面白くないので、一番凝りたか
ったスピーカーのレポートに一気に飛びたいと思います。沢山のスピーカーを修理していますが、ほとんど内容は同
じなので、個性強いものを選択してUPします。
なお、スピーカーもアンプもそうですが、当方は高級機や大型の機器には手を出しません。理由は
「限られたスペースの中に置けて、予算的にも無理のない範囲で、基本ジャンク修理で楽しむ!」
をルールにしているからです。
1、ONKYO スピーカー D-062Aのジャンクを購入
2021年の夏ごろかなり長距離運転して、地方のHOにてONKYOのスピーカーD-062Aをセットで購入しました。
なんと、セットでも¥330です。安いですね・・・・。首都圏では無理な価格かもです。なので嬉しかったですね。
状態はウーファーのエッジ破損とキャップの凹みです。これは想定内というか、ジャンクスピーカー修理の基本で
すね。ウーファーのエッジ破損は簡単に修理可能ですが、残念ながらツイーターの完全修理は少々難しいです。
(それにしても、なぜ人はSPのキャップを指で押してしまうのでしょうかね?)
日本の高度経済成長期はオーディオ機器が飛ぶように売れて、とても良い製品が膨大に販売されました。
スピーカーも大変良い物が販売されましたが、エッジだけは寿命が短く、ハードオフに行くとエッジが破損した物が
大変お安く販売されています。
エッジの交換・修理は当方的には比較的簡単なので、とてもハマりました。
エッジには、ゴムとウレタンがあります。ゴムの方が寿命が長いようですが、ここまで古くなるともうボロボロで、
コーン紙を押しても、硬くて低音が出そうもありません。そうしているうちにエッジがポロっと崩落しました。
音出しをしてみたところ、一応出ていますが、ウーファーエッジが破損しているためか、低音の出が悪いです。
2、D-062A凹みの修理
(1)ツィーターの凹み
(ツィーターの凹み) (ウーファーの凹み)
エッジの修理を行う前に、コーンキャップの凹みを修理することとしました。そうしないとスピーカー修理の
やる気が出そうもありませんので。
ツィーターのキャップ修理は、いろいろ試したらガムテープが一番効果ありました。でも暫くすると元に戻ります。
何回も実施していたら、段々と良い形になって来ました。
この他にも掃除機で吸い取る方法もありますが、少し危険なので止めました。なお、このツィーターは分解出来、
裏から指で押すことが出来ます。今回は、ガムテープで成功しましたが、別のレポートで裏から押す方法も後日アップ
します。
(2)ウーファーの凹み
ウーファーはガムテープ一発で元に戻りました。これは意外でした。
これは、材質の違いによるものだと思います。ウーファーのキャップはおそらく紙でしょうかね。シンプルに押さ
れただけだったので、紙が形状を記憶してなかったため簡単に戻ったようです。しかし、ツィーターのキャップは
材質が不明ですが、押された形状を記憶してしまい、元の綺麗な球状に戻すのはかなり難しかったです。
3、ウーファーのエッジ交換
交換するエッジですが、これもゴムとウレタンがあり、情報によるとウレタンだとまた10年も経てば、再度修理が必要になる
とのことでした。 ただ、当方的にはウレタンが好きです。理由は柔らかくてお安いからです。アリエクスプレスでは写真の5インチ
のもので2個¥300でした。もっとも、届くのに1ケ月かかりましたが。
あと、エッジの貼り方ですが、写真のようにコーン紙の上にする方法と、裏に貼る方法があります。決め方は元のSPコーン紙
に合わせるのが良いかと思います。当方的には裏に貼る方を推奨します。理由はやってみると分かるのですが、固着させる時に
裏の場合は自然に重力的に密着しますが、表に貼ると重力的に離れようとするので、かなりの時間指で密着させる必要がありま
した。
今回は、裏で接着させます。
SP本体の取り出しは簡単です。大きめの+ドライバーで取れます。端子も+-の大きさが違うので間違えないようになってい
ます。
引っ張れば取れますが、大変きついため、間違ってSPを壊してしまいそうな感じがするので、心配な方はラジオペンチと
精密ドライバーで
ロック部分を外して引っ張るのがよろしいかと思います。とりあえず取れました。
まずは、円形のカバーを取ります。そしてその下にあったゴムエッジを剥がします。この時、下に紙のガスケットがありますが
再利用するのでこれを残します。
一番むずかしいのはコーン紙のエッジ部の撤去です。一回全部指で撤去したあと、カッターで円周部を切ります。口では簡単
に言えますが、やってみるとさっぱり分かりません。でも、間違って深く刃を入れると「ガリ!」とコーン紙が切れる音がします。
くれぐれも「ガリ!」と言わないよう注意してカットしましょう。
この位きれいになればOKかと思います。あせらずにゆっくりと時間をかけて対応するのが吉かと思います。
あせらない!あせらない!
新しいエッジの仮組です。ウレタンエッジは裏に入れるので写真右のような感じになります。
接着には100均の口長木工ボンドを購入してきました。普通のボンドも用意しましたが、コーン紙の裏にはこの口長が便利
でした。 ただし、中身が硬かったです。中身は普通のボンドの方が良いようです。
コーン紙の裏側にボンドを均一に付けるのが結構難しいです。均しはマイナスドライバーを使いました。次にウレタンエッジにも
ボンドを塗ります。こちらは簡単ですね。
エッジを貼ります。ボンドが他の箇所に着かないよう注意しながら作業します。
そのためには濡れた雑巾を用意するとGOODです。
コーン紙とエッジの堺は見た目に大きく影響します。最後は透明になりますので、仕上げは綺麗に見えるよう仕上げましょう。
ゆっくりと丁寧に頑張りましょう。
裏側は、そのままでも接着していますが、動く箇所なので、かならず2本の指でつまんで押さえましょう。終わったら、コーン紙の
上におもしを置いて乾燥させます。
一晩乾燥させたら、今度はフレームとエッジとを接着させます。こちらもボンドを使用します。
今度は、フレームカバーを乗せてから、SPそのものを逆さまにして、一晩接着させます。
翌日乾燥したら、BOXに戻しましょう。ケーブルを付けてねじ止めします。
ちなみに内部はこんな感じでした。意外に吸音材が少ないのには驚きました。
はい、完成です。いかがでしょうか? 実態は、この機種で2回目です。正直、一回目の機種はコーン紙の縁取りが上手くい
かず、見た目も悪い物となりましたが、さすがに二回目からは慣れて、上手く行ったと思います。
4、音の感想
エッジ交換前と後の差ですが、瞬間切替できないので、交換前の音はあくまでも記憶です。エッジ交換後は低音の出がとても
良くなりました。低音が簡単に出るようになった感じです。
現在所有しているSPの中では一番低音が良く出るSPとなりました。さすが5インチです。当方は4.5インチのSPを多数所有
していますが、+0.5インチでこんなに差が出るとは
思いませんでした。
それからエッジの種類の差ですが、聞き比べることが出来ないので、あくまでも予想ですが、ウレタンはコーン紙が
軽く動ける
ような気がします。軽く動ければ軽く低音が出やすくなるような気がしました。(あくまでも個人的な思いです。)
まあ、
自分で作業した機器の音はその分良い音に聞こえるのだと思います。
ども、Dynaです。
その昔、日本国中でオーディオが大流行していた頃、オーディオ機器購入方法の鉄則というのがありました。それは、「予算の
半分をスピーカーにかけろ。」とうものです。それだけ、スピーカーで音が左右されるということでした。
それを信じていた当方は、「絶対守るぞ!」と思ってオーディオショップに行ったのですが、結局全体の見た目重視となってしまい
パイオニアのシステムコンポを買ってしまったのでした。
製品が届いて音を聞いてびっくり!何と、自分が想像していた音と違うのですね。そして、その原因はシステムのスピーカーだと
ずっと疑っていました。と言うのは、エッジが硬くコーン紙を押しても動かないからです。こうなったらスピーカーだけ交換するぞ!
と決めたのですが、忙しくて結局忘れてしまいました。
その後、十年以上過ぎた頃、友人宅でダイヤトーンのスピーカーを聞かせてもらいました。すると何ということでしょう。「ひえー!
すげー良い音!」とびっくりしたのでした。そっとコーン紙を触らせてもらったら、軽く動くのですね。これなら低音でるよねー!と
分かった次第です。
でも価格を聞いて忘れることとしました。ダイヤトーン高いですよね。これは、ジャンクでも同じようです。頑張って探しましょう。
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