NO.344

 AU携帯電話用モバイルバッテリー

モバイルファイブの配線図(想定図)

                                                                2019.06.30                                  

 ども、Dynaです。

  当方が、秋葉原の磁気研究所にて1個¥10にて購入した

AU携帯電話用モバイルバッテリーは、充電できる容量が少ない

ため、人気が無くなり、新品で大量に売れ残っていました。

 でも、中に300mA程度のリチュウムイオンバッテリーが入って

いたので、大量に購入したものの、活用方法があまりなかったので

読者の皆さんに放出した次第です。HPはここ

 その結果、活用例を送っていただいたのですが、nochioさんからは

配線図も送っていただきましたので、公開させていただきます。

ありがとうございます。これから活用される方は、参考にしてください。

なお、この配線図は、あくまでも個人が現物を見て作成したもので、回路を保証するものではありません。

また、リチュウムイオンバッテリーは大変危険です。作業等をされる方は、あくまでも個人の責任でお願いします。 

                                                    By Dyna   メール


1、メールを頂きました

こんにちは   (2019.06.23)

頂いたモバイルファイブを、ダイソーの300円ワイヤレスマイクマウスに組み込もうと思っていたのですが

全く進んでいません (^_^;

ただ、今後もあれば便利だろうと思い、回路図を起こしました。

簡単な説明(Excelファイル)と元画像をZIP圧縮して添付しております。

なにぶん素人ですので、間違いや勘違いがあるかもしれませんが参考になると思います。

ご活用いただければ幸いです。                 nochio

    

 

2、モバイルファイブの基盤

 頂いた基板は2種類ありました。(Ver 1.3 と 1.5) 載っている部品とパターンが若干違うようですが、基本は同じだと思います。

 



(1) [基板パターン]



たくさん頂いたので、一つ部品を全部取って基板だけにしてみました。

薄めに元の部品も重ねて表示しています。

DC In というところはACアダプターの入力電圧です。



(2) [使用部品]

多分これじゃないかという部品を記載します。

機能的にはおかしくないと思います。

マーキング 部品名 機能
IC1 : 70GJ ML63SA50MRG DC-DC コンバータ
IC2 : G3JL S-8261ABJMD-G3J-T2 バッテリー保護IC
     
Q1 : 5N20V 5N20V N-channel MOSFET
Q2 : 7002 2N7002 N-channel MOSFET
Q3 : 1AM MMBT3904 NPN トランジスタ
Q4 : N5IL Si2305CDS P-Channel MOSFET




3、モバイルファイブの回路図

Mobile5.jpg

GND と GND_ 2を接続すると DC-DC コンバータ が作動します。

ACアダプタが接続されているときは Q4がOFFになるのでバッテリーから電流は流れません。

中に隠されていた SW1は謎スイッチです。(リセット用?) 私にはわかりません(^_^;



(1) [ブロック図]

ブロック図.jpg

リチウムバッテリーは定電流定電圧充電をするのですが そんな回路や IC はありませんでした。

抵抗で電流制限しているだけです。 ダイオードの電圧降下を 0.4V 、放電終止電圧を 3.0Vとすると

5.0V - 0.4V - 3.0V = 1.6V

1.6V / 4.1Ω = 0.39A

充電開始時は 390mA程度(1Cちょっと)、流れるようです。 保護回路はよく見る形です。

私がよく見るのは 8205A(FET) DW01(保護IC)の組み合わせです。

バッテリーに直付けされてたり、内蔵されてるものが多いです。

充放電制御に関わる機能(定電流・定電圧制御、各種異常停止等)は充放電用ICで

保護回路はあくまで保護回路として使うのが普通だと思うのですが

保護回路に過充電過放電の制御を任せています。




(2) [充電/バッテリー保護回路]

Protect_2.jpgProtect_1.jp
             
電中                                        使用中 
               

ローサイドで電流の制御をしています。

充電中使用中は、IC2 の CO、DO 共に HIGH になっています。

そのため FET(Q1) はどちらもオン状態で電流が流れます。


充電中に過充電の制限電圧まで充電されると CO端子が LOW になり

左側の FET がオフになるので、電流が流れなくなります。(充電終了)

(赤い点線部分に電流が流れなくなる)


使用中に過放電の制限電圧まで電圧が下がると DO端子が LOW になり

右側の FET がオフになるので、出力できなくなります。


(3) [LED表示]

LED_Red.jpg LED_Green.jpg

充電中は CO端子が HIGH なので Q2 がオンになり赤いLED が光ります。

充電が終わると CO端子が LOW になるので Q2 がオフになり

Q3 に電流が流れるようになるので、緑のLED が光ります。




(4) [昇圧回路:ステップアップコンバータ]

DCDC_1.jpg DCDC_2.jpg

ACアダプタが未接続、かつGNDとGND_2がつながっているとき昇圧回路が働きます。

IC1 の Lx端子がオンの(GND とつながる)ときL1 にエネルギーが蓄えられます。

Lx端子がオフ(ハイインピーダンス)のときL1 に蓄えられたエネルギーとバッテリーからの電流が流れます。

5Vになるように、これが高速で繰り返され、昇圧されます。

Vout端子で電圧が検出されます。

 




以上、モバイルファイブのざっくりとした説明です。何かのお役に立てれば幸いです。
    nochio

 


 

ども、Dynaです。

 回路図ありがとうございました。ここまで解析されたとは、正直驚きました。

 せっかく、解析していただいたのに、当方的には、回路図を使って次の活用方法を思いつけるほど知識が

ありません。申し訳ありません。

 でも、これを見て、モバイル5をご入用な方がいらっしゃったら、まだ少し在庫がありますので、ご相談ください。

なお、この配線図は、あくまでも個人が現物を見て作成したもので、回路を保証するものではありません。

また、リチュウムイオンバッテリーは大変危険です。作業等をされる方は、あくまでも個人の責任でお願いします。 

 

                                                 By Dyna   メール

 


 

 

戻る