NO.342

 (メルコの外付けBDドライブケース)

第1部 BR-H816SU2のコンデンサー交換

2部 5インチドライブの開閉トラブル修理

                                                                   2019.04.29                                  

 ども、Dynaです。

 最近の秋葉原ラジオデパート地下1階は、ジャンク系のお店が相次いで開店したため、大変賑やかです。

 特に「最終処分場。」は、店名がユニークなのと、OPEN時にかなり美味しい買い物が出来たので、大いに満足している次第です。

 あと、地下の真ん中あたりに出来た「Re:custa リコスタ」も豊富な量のジャンクがあるので、毎回楽しみにしています。

 そんな3月2日の巡回時に、リコスタの店頭に5インチドライブの外付けケースが、たったの¥200で3セット売られていました。

 手に取ってみるとBDドライブ用です。勿論、中身はありません。ケースのみの価格ですね。それでもお安いです。気になってしげしげ

見ていたら、お店の方が教えてくれました。「コンデンサーがパンクしています。」と! 実は、袋の中が見えるように展示されていた

ため、当方も見てすぐに分かりました。電源部のコンデンサーの1つが見事に膨らんでいるのでした。それも3セットまったく位置が同

じです。いつだったでしょうか、U&Jの外付けHDDケースがまったく同じ状態で¥500にて売られていたのを思い出しました。


 さて、5インチの外付けドライブケースなんて、正直使う予定はありません。しかし、¥200なら買いでしょう。なぜなら動作確認用に

便利だからです。というのは、5インチドライブって、大きいので造りがしっかりしているよに見えるのですが、実際使ってみるとトレー

の出し入れが不安定なものが多いのです。それのチェック用に良いですね。

 ということで、購入して来ました。まずはコンデンサーを交換しないといけませんね。

                                                                 By Dyna   メール


 

 

<< 第1部、コンデンサー交換 >>

1、はじめに

  
 メルコの外付けBDドライブ BR-H816SU2

 リコスタで購入した¥200の5インチ外付けドライブケースです。結構大きいですね。当方は、スリムPC専門なので、5インチドライブを使用する

機会は少ないです。ところが、最近のスリムPCにはなぜか5インチドライブを乗せているものが多く、当方が購入したCoreiシリーズのスリムPCは

すべて5インチドライブになっています。(どうしてスリム型のドライブを載せないのでしょうかね?)

 おそらく、業務用には安定が重要なので、5インチドライブを乗せているのだと思っていました。ところがなのです、当方が購入した5インチドライブ

の約5割ぐらいが動作不安定なのです。一番多いのはトレイが出ないのですね。中で「ガシャ・ガシャ」と音はするのですが、出てこないケースが多い

のです。 読み込み・書き込みは出来るのに、基本的な出し入れが出来ないのは勿体ないですね。

 ということで、CoreiシリーズのスリムPCへ世代交代するにあたって、5インチドライブの動作確認用機器が必要になったのでした。

 なので、¥200で手に入れることが出来、結構Happyなのですが、実際、こんなに大きなケースって、正直邪魔ですね。もし出来るなら基盤部のみ

にして、動作確認専用パーツのみにしようかと思っています。

 

 

2、内部の確認

(追記、2019.07.15)

  ケースの開け方が分からないというお声がありましたので、追記します。

  
 後      (底部)      前           底部 前 

 ケースの底には左右・上下に2つの穴があります。写真の場合は上の方にマイナスドライバーを入れると、少し蓋が

 開きますので、そこに固めのカードを入れます。そして、中に爪がありますので、押し込んで開放します。

 

 奥の部分も同様にすると、あとは簡単にケースが分解できます。

 

 次は、内部を確認しましょう。といってもコンデンサーが1個パンクしているだけですが、都合、他の部品も確認しましょう。

  

 基盤は電源部だけで、大きなケミコンは4つですが、その内の1つ2200μF10Vのみが膨らんでいます。(右側) その隣(左側)は大丈夫そうです。

 

 

、パーツの購入

 早速、パーツを購入しましょう。低ESR用ケミコンといえば千石電商ですね。地下の店舗に行ってみたら、いつのも東信工業とは別にSUNCON

サン電子工業ものもありました。今回は形状を合わせるため、こちらをゲットしました。2200μF10Vは¥80です。

 

 

4、修理開始

  

 まずは、膨らんだコンデンサーを取りましょう。基盤の裏も確認します。 そんなに難しくは無さそうですね。

 

 

 半田ごてを当てながら、左右に振って取り外します。簡単に言いましたが、結構丁寧かつ速やかにやらないと基盤を痛めます。要注意!

 

  

 交換用コンデンサーを用意しましょう。入れて半田付けします。 お約束の補修材も塗りましょうかね。

 

  

 完成しました。早速元に戻してドライブを入れましょうかね。

 

 

5、完 成

 

  

 

  

 白のドライブを入れてみました。早速、DVDでも再生して見ましょう。

 どうやらOKのようです。もっとも、ダメな状況は確認しませんでしたが・・・・。

 

 映画のDVDで再生実験してしまうと、ついつい見入ってしまいますね。

 

 

6、活 用 (在庫機器のチェック)

それでは、早速活用しましょう。

 

 購入したまま動作確認していなかった5インチドライブを出して来ました。もっとあるのですが、探すのが面倒なので、この3台で試して見ます。

台は東映で購入した¥100もの。こちらは動かなくても仕方ありません。もう1台は4月27日GENOで購入した1台で、平成最後ということで¥500

を¥200へ値下げしたもの。

 結果は、3台ともDVD-Rが再生できたのですが、2台はOPEN時にトラブルがありました。東映の1台はトレイが出てこない空振りが50%程度、

GENOのは、OPENするのですが、勝手に閉まってしまいます。意味不明ですね??

 とりあえず簡易に調べた結果、3台中2台にOPEN時のトラブルが見つかりました。再生は普通にできるので勿体ないですね。

 確か、過去廃棄した5インチドライブの多くが、こんな感じで、まともにトレイが出ない状態です。

 あと、1号機のBDドライブも同じ状況です。なぜか、ディスクがあると普通にOPNEするのですが、空だと出て来ません。不思議ですね?

 


 

<< 第2部 5インチドライブの開閉トラブル修理  >>

 

1、トレーが出ないドライブの修理(1) 「ゴムベルト部の加工」

 折角なので、トレイが出ない5インチドライブを修理しましょう。インターネットで調べたら、ここ が見つかりました。

 当方のHPにも過去レポート頂いていましたね。。。。。 こちらです。

   http://akipara2.sakura.ne.jp/new_page_567.htm

 

 なるほど、ゴムベルトが劣化しているのですか・・・。納得です。 

 そういえば少し前に、千石でゴムベルトのセットが格安で売られていましたね。

 購入しておけば良かったかも?

 

  

 早速、東映のドライブを見てみましょう。

 ピンを挿してトレーを強制的に出します。おや、ベルト類がもう見えますね。でも、このままでは作業が出来ないので、もう少し分解しましょう。

 一応ゴムベルトは外してみました。

 

   

 ドライブを裏側にして、4つのネジを取ります。この状態で、フロントベゼルの外枠を取りますが、マイナスドライバーで爪を3つ外しましょう。

 

  

 次は、フロントベゼルの内側を取りましょう。これは下に向けて外すだけなので簡単です。

 

  

 とは言うものの、爪を割ってしまうとOUTなので、マイナスドライバーをかまして、慎重に外します。 無事取れました。

 

  

 トレーが中に戻ってしまったので、ピンで押して出します。そして残りの天板カバーも取ります。これで開腹成功ですね。

 

   

 ゴムベルトを戻して見ました。確かに少々緩いかもです。そこで、HPに書いてあるように、熱で伸縮するヒシチューブをカットして、プーリー部に付け

てみました。これで大丈夫かな?

 

  

 どうやって加熱するのでしょうか?

 あまりやりたくないのですが、ライターで加熱して、ヒシチューブを収縮させます。そしてピンセットでプーリーの形状を整えました。

 大丈夫か?こんなやり方で?

 

  

 ゴムベルトを戻して完成です。折角なので、白いベゼルがあったので、黒から白にフロントベゼルを交換してみましょう。

 

  

 白いドライブに変身できたので、早速動作確認です。 外付けケースに戻しましょう。

 SW-ON! ?? あれ? トレイが出ません。 ダメだったようです。

 プーリーの加工が足りないようですね。HPの作者も2重にしたようですが、この方法は、ちょっと無理があると思います。

 別の方法を探しましょう。

 

 

 

2、トレーが出ないドライブの修理(2) 「軸受け部の加工」

 別の方法を探しましょう。ありました! こちら の方が良さそうかも?

 ちょっと長いので、結論を確認すると、ケースの内側の回転軸の受け部に

      「パッチシールを2〜3枚貼るとOK」  とのことです。

 最初、何で?と思ったのですが、読んでみて分かりました。

 ようは、修理(1)でも経験したのですが、ゴムベルトの強弱だけでなく、もっと強い力がOPEN時に必要なのです。

 それを内部的な構造物だろうと見ていたら、回転する軸部分とディスクが圧着する部分に何らかの仕組みがあることが分かりました。

 OPENボタンを押すと、単にトレイが出てくるのではなく、ディスクを挟む所の動作があるのですが、そこの解除にかなりの力が必要なのですね。

 それは、マグネットの軸部と鉄の軸受部でディスクを挟むのですが、DVD等が入って入れるとディスクの厚みだけ離れるので、比較的簡単に出てく

るのですが、DVD等が入っていないと、強力なマグネットでぴったりとくっついてしまい、離すのに力がいるのです。なので、出て来ないのです。

 ということは、設計ミスではないでしょうか? それとも、一定の年月が経過すると、そうなるのでしょうかね?

 ようやく、理屈が分かったので、早速対策を実践してみましょう。

 

  

 せっかく作った白いドライブを逆に分解します。

 ドライブを裏返しにして、ベゼルの内側を親指の爪を立てて下向きに引きます。取れたら、ベゼルの外枠を3つの爪をドライバーで外して取りましょう。

 

  

 フロントベゼルが取れたら、下側のケースのネジ4つを外して外します。すると、天板が取れて裏側の軸受部が見えました。

 

  

 天板側とモーター側のどちらがマグネットでしょうか? 鉄のドライバーを近づけてみたら、天板側でした。(別のドライブでは逆のケースもありました。)

 早速、パンチラベルを天板側に貼りましょう。(ドライブ側は無理そうでです。)

 

  

 その前にベンジンで清掃します。ラベルが剥がれないように・・・。 ちなみにこのラベルはビニールなので、薄いと考え3枚貼りました。

 

  

 フロントベゼルは元の黒色に戻してみました。

 

  

 早速、外付けケースに戻して見ましょう。どうでしょうか? 

 おー!! トレイが空の時でも見事に開閉をします! 「やったー!!」

 ではDVD-Rを再生しましょう。

 

 普通に再生しますので、ばっちりです!!  

 

 

 このあと、GENOのドライブも実施してみました。こちらはマグネットと鉄板の関係が逆です。そして、作業の結果、トレイの開閉は無事に出来るよう

になりました。

 (ただ、勝手に閉まってしまう現象は、解決していません。後日調べる予定です。)

 

 こうなったら、片っ端に修理しましょう。同じ現象のドライブが沢山ありますから・・・。

 まずは、1号機のパイオニアBDドライブでしょうか。でも、後にします。

 なぜ、今やらないのかというと、1号機のSSD化があるからです。一緒にしましょう。

 それと、東芝ノートR743の修理、4個3を目指すからですね。 楽しみです!


(追記です。2019.07.15)

 ども、Dynaです。 結局Dynabookの4個3は見送りで、代わりにレッツノートの大量購入となりました。

 しかし、このレッツノートけっこうやっかいなお品です。連休もかなり時間を取られ、正直気がめいりました。

そこで、気分を変えるため5インチBDドライブの外付けケース入れをやってみました。  

 

 これが、秋葉有志よりいただいたBDドライブ パイオニアBDR-208MBKです。BDXL対応ですが、なぜか

トレイが出てこない現象があるのでした。この機器もパッチを貼って修理し、外付けケースに入れることにしました。

  

 

 分解方法ですが、まずはねじを取り、フロントベゼルを取ります。

  

 

このままだと、トレーが邪魔なので、トレーのフロントカバーを取って、ベゼルも取り外します。

  

 

ようやく、素直にケースが取れました。中が見えますね。

  

 

 上側のケースの軸部に、ビニールパッチを3枚貼ります。必ずベンジンで事前に拭いておきましょう。

  

 

 貼れたら、元に戻しましょう。

  

 

 仮組PCに入れて、実験してみました。良いですね!! サクッと動きます。

 

 

 実際に、BDディスクを入れて再生してみましょう。

  

 この5インチドライブケースは、元々BD用なので、ようやく本来の姿に戻った感じです。活躍してもらいましょう。

 BD-Rのブラタモリがよろしいようで・・・・。

 


情報が入りました。 2019年06月25日(火)

長年楽しく拝見しています。

月曜に週末レポートの写真を見て、仕事帰りに買いに走ったことも幾たびかです。

 屋内報告の修理レポートも楽しく拝見しています。


 DVDドライブの劣化したトレー開閉用のゴムベルト修理の記事を読みました(No342第2部)。

熱収縮チューブの利用は思いもよりませんでした。

 一方私は「バンコードベルト」の丸ベルトで手を抜いています。

これはひも状の丸ベルトを所定の長さに切って、両端を熱で溶着してエンドレスにするものです。

240℃が規定ですので半田鏝で十分です(経験上はもう少し低い方が結果が良いように感じます)。

太さはΦ1.5mmから0.5mm刻みでありますから、2種類位持っているとカセットデッキ等のオーディオ・AV機器からPC機器まで広く使えます。

私は太いものも衣類乾燥機(35歳!)のドラム回転用、小型旋盤の駆動ベルト等に使っています。

ストックしておいても、ゴムベルト程は劣化しません。

秋葉では、昌平橋近くの「日産商会」で切り売りしてくれます。

同社はずいぶん昔には中央通りに面して蕎麦屋の隣にあったのが思い出されます。

ご参考まで                                     By Juneさん

 →ども、Dynaです。情報ありがとうございました。

  なるほど、こんな便利なベルトがあるのですね。PDFファイルで作り方を見る限りでは、そんなに難しくは無いようですね。

  その昔、ターンテーブルのゴムベルトが伸びた時、同じことをしようとしましたが、上手く接着しなかったので、糸で縛りました。

  しかし、その結束部がターンテーブルに当たると、音が変わってしまい、ダメだったのを思い出しました。

  デジタル化で、ベルトやプーリーを使う機器が少なくなりましたが、古い機器を復活させるには、ありがたい情報です。

  また、お願いします。            By Dyna

 

 


ども、Dynaです。

 秋葉原のリコスタで購入した、外付け5インチドライブケースの修理から、大量発生した5インチドライブのトレイが

OPENしない現象の修理が出来るようになりました。 これは、ありがたいですね。今まで、この現象になったドライブは、

諦めて処分していたからです。


 ドライブケースは動作確認用に今後も大活躍すると思いますが、たった¥200とコンデンサー代¥80で、ここまで

活躍してくれるとは、当初まったく思いませんでした。感激です!

 ただ、残念だったのは、過去に同じような情報を頂いていたのに、当方は完全に忘れていたことです。

 まったく呆れるとともに、情けなくなりました。トホホホ・・・・。

 ちょっとぼけて来たのでしょうか? まあ嘆いていても仕方ないので、ボケ防止のため、頑張ってレポート書きましょう。

では、

                                                 By Dyna   メール

 


 

 

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