NO.219 By Dyna (H22.09.14)
NEC MY28V のコンデンサー交換、
こんどこそ、クリップを使うぞ!!
ども、Dynaです。
夏休みにも沢山のチャレンジをしているのですが、レポートを書かないでいたら、9月になってしまいました。反省!
ということで、いろいろ溜まったレポートのうち、懸案だったコンデンサー交換のクリップ使用について報告します。
このクリップというのは、古いコンデンサーを撤去したあとに新しいコンデンサーを入れやすくするための穴を開ける
時に使うのです。当方は、うまく出来なかったので、ピンバイス(小型ドリル)を使っているのですが、簡単ではあるも
のの基盤を傷つける可能性があるので、本来は避けるべき手法だったのです。だから、慣れてきたら、クリップに
挑戦することにしていました。
そんな折、アキハバラのFPで、NECのMY28Vが何と¥315で売られていたのです。
これなら、失敗しても痛くないですね。と思っていましたが、このMY28Vは1000Base
のLANが付いているなど、機能が高いので、是が非でも復活させることにしたのです。
さて、どうなることでしょう。
(クリップ提供:Nobさん 参考HP)
1 ¥315の本体と内部
あれ? まるでMY32Vとそっくりですね?
第224回出動 H22.08.07(土) のレポートにも記載してあるとおり、MY28Vの価格は、なんと¥315です。
勿論、コンデンサーはパンクしています。前回のMY32Vでは12個でしたが、このMY28は液もれ4個、ふくらみ6個
見た目正常2個、の1000μF 10Vがありました。メーカーはニチコンです。2個は正常風でしたが、当然全部交換
です。 なお、本体には珍しくCPU、P4-2.8A GHzは付いていましたが、CDDやFDDとそのケースが付いていません
でしたので、別のPCから借りる必要があります。
これだけ、大量にパンクしているコンデンサーですが、ニチコン以外は正常なのには、困ったものです。これは、前回
のMY32Vでも同様でしたので、正直これはメーカーの問題ですね。しかし、国産であるニチコンさんがこんな状態では
ちょっぴり悲しいものがあります。がんばってほしいですね。
2 部品の入手
今回も、コンデンサーは、悩まずに千石電商に行きました。ところがです、お品が無いのです。売れていますね。
ほしいのは1000μF 10V 105℃ ¥40を12個です。しかし・・・・・・、11個しかありません。困った!
ということで、こういう場合はワンランク上の箱を見ます。すると、1000μF 16V 105℃が¥40で沢山ありました。
お値段が同じなら、耐圧が高いほうがお得、全部16Vを買いましょう・・・・・・・。と思ったのですが、良く見ると、あれ?
16Vの方が背が高いですね。これは、まずいです。というのは、メモリのソケット近くは固定フックがあるので、背が
高いコンデンサーは付けられません。でも、耐圧の高い方がうれしい。どうしよう?
ということで、結論は背の低い10Vものを2個、高い16Vものを10個に決定です。
千石電商 低ESR電解コンデンサー 1000μF 10V 105℃ 2個 @40*2=¥80
1000μF 16V 105℃ 10個 @40*10=¥400
今回も、メーカーは東信工業ものです。パンクしたものより、かなり大きいので、安心できそう。
3 分解開始
今回は、CDD・HDD・FDDがありませんので、CPU関連と電源を外すと、右のようになります。
前回は基盤の外し方を、確認しなかったので、必要以上の作業をしてしまいました。今回は、シンプルに行きましょう。
まず、MBについているネジを外しましょう。
次に、フロントにあるSPのケーブルを取ります。
次は、ケース後ろと、横にあるネジを2つ取ります。
指で引っ張りますと、簡単にMBが出てきます。外れたMBには底板がありますが、ネジが無いので、これも簡単に
外れます。
4 コンデンサー交換
道具は、60Wの半田ごて(絶対に先が楕円状の面取りしているのをお薦めします)、ヤニ入り半田、吸い取り線です。
あとは、お約束のクリップとレジスト補修液です。
作業はまずは、コンデンサーの位置を確認してシールを貼ります。絶対に間違わないようにしましょう。
パンクしたコンデンサーを取るには、まずMBを足ではさみましょう。ですから厚めのスラックスや作業ズボンが良い
と思います。右から半田ごてをあてて、左手で古いコンデンサーを揺すりながら外します。慣れてくると一発で取れます。
(左右1回づつという意味です。写真に左手が見えませんが、カメラの都合です。手は3本無いので。)
無事に取れましたが、半田が裏表両方にたっぷり残っています。これでは、新しいコンデンサーを付けられません。
そこで、半田吸い取り線で半田を少なくします。すると、表側の半田が少なくなり、凹みます。
凹んだところへ、クリップの先を当てて、やや力をいれます。緊張した状態で、右から半田こてを当てると、いっきに
緊張が取れたようにクリップの先が基盤裏から飛び出てきます。
しかし、この状態では、かなりバリが出たままなんですね。どうしましょうか??
いえいえ、このままでOKです。と言うのは、結局、半田付けで使えるからでした。
早々に、新しいコンデンサーを入れて、半田付けし、清掃後にレジスト補修液を塗って完成です。
(注意:コンデンサーの極性に注意。足の長いほうが+、短い方が−です。)
メモリソケット近くのコンデンサー交換状態です。フックがぎりぎりで当たりませんでした。良かった良かった。
作業は慣れて来たので、1時間程度でしょうか。完成!!
5 組立て・起動
CPUは当初のP4−2.8AGHzが無いので、手元にあるP4-2.4Ghzを応急でいれてみます。
立派な、CPUクーラーとFANですね。
別の機種からFDD、HDD、CDDを借りて、セットします。メモリもね。
早速、緊張の火入れ式です。
今回も、無事に起動しました。しかも、今回もLiuxが入っています。
まるっきり、前回と同じですね。しかし、うっかり FDISK /MBRを忘れてしまいました。
そのせいで、夜の貴重な時間を30分も浪費してしまいました。気をつけましょう。
6 実用性チェック
さて、無事に起動したMY28Vですが、すぐに1000BaseのLANチェックです。
おかげさまで、しっかり使えました。というのは、PCIボードで用意していた1000Baseボードが2枚とも使え
なかったからです。ということで、中身を入れ替えて、急遽こちらをメインのMY28にしてしまう予定です。
メデタシ・メデタシ!
7 クリップの使用感
今回の目的であるクリップの使用感を報告します。
慣れてしまえば、ピンバイスでもクリップでもOKでした。どちらも一長一短があり、最終的にはどちらを採用するか
は考え方よると思います。
@ クリップ
長所:ピンバイスのようにMBに刃を当て無いですむ。後の半田付けが楽。
短所:MBに半田ゴテをあてる時間がピンバイスより長くなるので、気をつけないとMBにコテ先を当ててしまう。
A ピンバイス(小型ハンドドリル)
長所:熱を持たないので、MBにコテ先の焼けを作らないですむ。
短所:ドリルで穴を開けるので、位置を間違えるとMBを傷つけてしまう。
ここで、王道を行くならクリップになると思います。それには、半田こてを当てる時間や、タイミング、あと基盤に先が
当たらないように作業するテクニックを磨く必要があると思います。正直、ピンバイスで完成させた時のMBは焼けが
無く、とてもきれいでしたが、クリップでは、沢山焼けを作ってしまいました。もっと、もっと修行が必要でしょう。
感覚的に分かったのは、小手先を基盤に当て無いで半田を溶かすことが出来るようにすることだと思います。
出来るかな??
ども、Dynaです。
ようやく、懸案だったクリップによるコンデンサー交換作業が終了しました。今後はどちらを使うかですが、前半苦労
したものの、後半は慣れて来たので、たぶん、クリップを使うと思います。ピンバイスはかなり多くの時間がかかります
ので。ということは、基盤の焼けをいかに防ぐかが課題になるわけですが、この辺は経験しかないでしょうね。
それには、もっともっと、パンクしたコンデンサー、(失礼間違えました。)の入ったPCを買って修理する必要が
ありますね。本末転倒な結論でした。お粗末!
By Dyna