NO.202
インターネット端末機 TD700
  
〜 Part2 OSインストール編 〜 By Nobさん (H21.12.23)

 ども、Dynaです。Nobさんから、 送っていただいたインターネット端末機TD700〜Part1調査編〜はいか

がでしたでしょうか。見かけは、ハッキリ言ってDVDプレーヤーですね。しかし、これで立派なPCだそうです。

いったい何に使えるのでしょうか?いや、どのように使うのでしょうか?楽しみですね。

 それでは、続編を送っていただきましたので、早速拝見しましょう。 


インターネット端末機 TD700 〜 Part2 OSインストール編 〜 2009/12/23



5.電源投入

 購入時にはHDDが欠品だったので、フォーマットした40GBのHDDを取付け、USBキーボードとマウスを接続し、

電源投入。フォーマット済みHDDのため、「UNITED POWER」のロゴ(図10)の後に、

「Boot from CD:DISK BOOT FAILURE, INSERT SYSTEM DISK AND PRESS ENTER」

と表示される。

 図10 電源ONロゴ



 電源を入れなおし、「UNITED POWER」のロゴが表示されている時に
Deleteキーを押下すると、BIOS画面に切り

替わるが、BIOSパスワードが掛けられている。M/BのJP1 BATのジャンパでCMOSクリアを試みたが解除できない。

ネット情報にも、CMOSクリアでパスワードは解除できないとあり、OSインストール後に同様にCMOSクリアしたが、

時計はリセットされてもパスワードは解除されていない。

 図11 BIOSパスワード



  某掲示板に「パスワードは電源ボタン8回」とあった。「Enter Password:」で電源ボタンを押すと、「*」が入力される。

電源ボタンを8回押し、キーボードよりEnterを叩いたが、パスワード解除できず(図11)。電源ボタン1〜8回のすべてを

試みたがNG。CMOS情報をダンプして、その中にパスワードらしきものを見つける方法も試みたが、結局パスワードは

解除できなかった。

追加情報:0(ゼロ)キーらしいです。


6.OSインストール

 WinXP SP2のインストールCDをドライブにセットして電源を投入すると、一般的なPCと同様にインストールが完了

したが音が出ない。デバイスマネージャでドライバの状況を確認すると、サウンドとディスプレイドライバに「?」が付

いている(図12)。

 図12 デバイスマネージャ

 ディスプレイドライバに「?」についているものの、現状で問題なく1280×1024ピクセルが表示できる。

Celrun社、UNITED POWER社のHPにドライバを探しに行ったが、一切サポートソフトはない。そこで、M/B上のチップ

の目視確認とCPU-Zの情報より、サウンドはVIA VT1612A、グラフィックはVIA CLE266 UniChrome、LANはVIA VT

6103と確認できた。VIAのHPより

・サウンド:VIA Vinyl Audio driver Ver.7.00b
・グラフィック:VIA CLE266 Graphics Driver Ver.16.94.44.45

をダウンロードし、インストールすると「?」は消え、正常に音が出るようになった。一応、

・LAN:VIA Rhine Family Driver
・チップセット:Retro chipset VIA 4in1 drivers

もインストールした。ドライバの詳細は、本レポートの参照の項を参考にして頂きたい。



7.メモリ交換

 メモリは標準でPC2100-256MBが付いている。これをPC3200-512MB(チップ片面実装)、又はPC3200-1024MB(両面)

に交換した結果、共に正常に認識された。類似M/BのECS P6VEMDの最大容量は1024MBのため、1024MBが最大容

量と思われる。

  図13 メモリ交換
 



8.光学ドライブ

  標準DVD-ROMのLG/HLDS GDR-8163BのファームウェアはVer.0L23であり、LGのサイトを見るとこれが最新版である

(図14)。

 図14 DVD-ROM
 



9.CPU

 図15 CPU-Z情報

 このCPUは基板に直付けされた
VIA-C3 800MHzである(図15)。省電力化する方法として、CPU負荷状態を検知してクロ

ックを自動で調整(手動で×4.0〜6.0調節も可)する「VIA C3 Power Saver Driver」というソフトがある。このソフトについて

は、下記サイトに詳しい説明があるので、そちらを参照願いたい。

このサイトで説明されている「Samuel.ini」というファイルが見つからない場合は、デフォルトではC:¥Program Files¥VIA¥

PS10のフォルダに、このファイル名で空のファイルを作成してソフトを一度起動させると、設定が書き込まれたファイルにな

る。このファイルのMaxRatioの数字を変更するとオーバークロックが可能であり、本機ではX6.5は使用可能、×7.0で再起動

がかかる(図16)。

 図16 VIA C3 Power Saver


CPU温度をSpeedFanで測定した結果、×6.0で負荷を掛けた場合、最高63℃まで上昇した(図17)。

  図17 Speed FanによるCPU温度

★VIA C3 Power Saver Driver V.3.3
http://www.viaarena.com/Driver/VIA_PowerSaver_10V330.zip


★日本屋内活動協同組合
〜組合長サブマシン改CLE266換装始末記〜
http://yagaikatudou.web.infoseek.co.jp/jis/cle266/index.html




10.ベンチマーク

 低発熱・省電力のコンセプトのVIA-C3に高いパフォーマンスを求めるのはナンセンスであるが、HDBENCH Ver3.40beta6

でベンチマークを行った(図18)。

  図18 ベンチマーク

本機はDVD鑑賞を想定されており、デフォルトのVGAなら良いかもしれないが、解像度を上げると明らかなコマ落ちが発生する。



11.リモコン

 
図19 リモコン分解

  XPでは特にソフトをインストールすることなく、リモコン(図19)でマウスと同等の操作(カーソル移動、クリック)ができる。

リモコン中央の「決定」のボタンを傾けるとカーソル移動(傾け続けるとカーソル移動が加速)、押込むとマウスの左クリックに

相当する。「メニュー/変換」ボタンがマウス右クリック、また、数字キーで数字入力できるが、このリモコンは専用ソフト用に

作られているので、使えないボタンが多い。

本体とTVをS端子で接続し、標準解像度640×480という本来の使用なら良いかもしれないが、PC用ディスプレイで解像度を

上げた場合、リモコンではマウスのような素早いカーソル移動ができないのでストレスがたまる。



12.まとめ

  BIOS解除ができなかったのが残念であったが、なかなか楽しめるPCであった。今回、BigDrive(LBA48)に対応している

どうかは確認していないが、低発熱・省電力ということでファイルサーバに適しているかもしれない。

現在、up.net(TD700)の後継として、VIA-C3 1GHzを搭載した楽市.net(TD700L)が販売されている。このTD700Lには光学

ドライブ・HDDは搭載されず、32MBのフラッシュメモリーが付いている。TD700/TD700Lはネットオークションに出品される

ことがあるので、興味のある方は試して頂きたい。

★ユナイテッド・パワー株式会社 楽市.Net
http://www.unitedpower.co.jp/rakuichi_top.html


★楽市ブロードバンドソリューション株式会社 楽市.Net
http://www.rakuichi-bs.co.jp/rakuichi_top.html


★日刊NANZO あのユナイテッドパワーの楽市.netを入手
http://plaza.rakuten.co.jp/nikkannaozo/diary/200907060000/


★個人的イベント日記 〜2009年05月06日 友人のドライブに〜
http://blog.livedoor.jp/okozeclub/archives/51202368.html


★Y型ヒキコモリ日誌 〜ユナイテッド・パワー「楽市_Net セットトップボックス Celrun TD700L」を買ってみた〜
http://type-y.com/2009/12/net-celrun-td700l.html



13.参照(VIAドライバ等)

【説明】

★VIA CLE266
http://www.viatech.co.jp/jp/products/chipsets/c-series/cle266/index.jsp


★VIA VT8235
http://www.viatech.co.jp/jp/products/chipsets/southbridge/vt8235/


★VIA Vinyl VT1612A Audio Codec
http://www.via.com.tw/en/products/audio/codecs/vt1612a/


★VIA Tahoe VT6103/F/L/X PHY-ceiver
http://www.viatech.co.jp/jp/products/networking/tahoe/vt6103/



【ドライバ】(図20)

 図20 VIAドライバダウンロード

★VIA CLE266 Graphics Driver Ver.16.94.44.45
http://www.viaarena.com/Driver/CLE266_16-94-44-45_XP_Rotation_logod.zip


★VIA Vinyl Audio driver Ver.7.00b (必須)
http://www.viaarena.com/Driver/vinyl_v700b.zip


★VIA Rhine Family Driver Ver.3.84A
http://www.viaarena.com/Driver/via_rhine_ndis5_v384a.zip


★Retro chipset VIA 4in1 drivers Ver.4.43
http://www.viaarena.com/Driver/VIA_4in1_443v.zip






 


 ども、Dynaです。レポートありがとうございました。なかなか楽しいコンセプトで作られていますね。しかし、640の解像度

超えると、リモコンの操作に難があるとのこと、面白いですね。当方が以前に購入したボイスレコーダーもそうですが、

韓国社の発想は素晴らしいものがあります。しかし、質とコストを比べるとコストが優先されるためか、質へのこだわりが少

ないような気がします。でも、このような製品を出してしまうパワーには脱帽ですね。 By Dyna 

 

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