EPSON DIRECT EDiCube BB100復活への道 Part3 (H19.07.17)
     〜 CPUベンチマーク編 〜  By Nob

ども、Dynaです。

  「私のお宝(ジャンク)無償で譲ります。No.60」で高倍率の中当選し、見事EDiCube BB100を復活

させることに成功したNobさんから、第3段レポートとしてCPUベンチマーク編を送っていただきました。

ありがとうございます。さて、CPUはあのAthlonです。どんな値が出るか楽しみですね。それでは、

早速拝見しましょう。 By Dyna


EPSON DIRECT EDiCube BB100復活への道 Part3 〜 CPUベンチマーク編 〜 2007/07/15

(参考  Part1 M/B、電源編   Part2 CPU編  )


1.前回まのであらすじ

「私のお宝(ジャンク)無償で譲ります。No.60」でDeskP様より頂いたEDiCube BB100。

復活してから特に不具合もなく約半年が経過。先日、パソコンショップを覗いたところ、

半年前には4〜5,000円だったAthlon XP 1700+が2,000円以下で売られているのを

発見!もちろん、即 購入。Part2の追記では、「スピードにこだわらない」と書いておき

ながら、CPUが安価に入手できるとなるとCPU交換したくなるのは人の性(?)。


 
【写真1 お宝品】                今回は、CPU交換とそのベンチマーク結果の報告です。

 


2.お宝 概要とアップグレード [写真1]

【メーカー】EPSON DIRECT
【型番】EDiCube BB100
【M/B】MS-6537 VER.1 (MSI社 OEM品)
【CPU】AMD Athlon XP 1500+ (AX1500DMT3C:Palominoコア)破損
        ⇒ AMD Duron600(オーバークロック800MHz)に交換
【メモリ】PC133 128MB+PC100 128MB⇒PC133 (256+128)MBに交換
【光学ドライブ】CD-R/RW ⇒ マルチドライブに交換

 

3.ベンチマークCPU

BB100はグレード(カスタマイズ)により異なるCPUが搭載され、スペック表には次の

6種類のCPUが掲載されている。

・Athlon XP 1500+、1700+、1800+、2000+

・Duron 1.0、1.1GHz

スペック表では、Athlon XPはPalomino、Thoroughbredのどちらか不明、Duronは

クロック周波数よりMorgan。

【写真2 ベンチマークCPU】

幸いなことにパソコンショップには、AthlonXP 1700+のPalomino、Thoroughbredの両方の在庫があり、消費電力

が少ないとされるThoroughbredを購入したかったが、頂いたBB100の標準CPUはPalominoコアのAthlonXP 1500+

であったため、安全をみてPalominoコアの1700+を購入した。

今回、Duron600、850、AthlonXP 1700+の3種類のCPUついてベンチマークソフトHDBENCH Ver.3.40 beta6を

用いて測定した。なお、Duron600はM/BのジャンパスイッチをFSB100/133MHzに切り替えることで、ノーマル600

MHzとオーバークロック800MHzの両方について測定した。



【表1 ベンチマークCPU一覧】

 

OPN

Frequency

[MHz]

FSB

[MHz]

L2 Cache

Size[KB]

価格

備考

Duron

[Spitfire]

D

600

AUT1B

600

200

64

200

ジャンク品

オーバークロック可

Duron

[Spitfire]

D

850

AUT1B

850

200

64

300

中古品

AthlonXP

[Palomino]

AX

1700

DMT3C

1467

266

256

1,680

中古品

AthlonXP

[Palomino]

AX

1500

DMT3C

1333

266

256

標準品

破損

動作NG

 

 

 

 

 

 









4.バンチマーク結果


結果は、予想通りというかAthlonXPはDuronの約2倍の値をたたき出している。

【図1 AthlonXP 1700+ 結果】
 

【図2 CPU ベンチマーク結果】

EPSON DIRECT EDiCube BB100 ベンチマークテスト結果             2007/7/15
  実クロック ALL CPU Memory Video HDD
  [MHz] Integer Float Read Write Read&Write Rectangle Text Ellipse BitBlt DirectDraw Read Write RandomRead RandomWrite
AthlonXP 1700+ 1467 22,114 61,951 75,337 15,042 14,733 21,900 9,705 10,127 5,071 36 14 39,158 20,447 11,372 10,083
Duron 850 850 18,275 35,870 43,602 11,925 16,020 20,477 9,517 9,143 4,174 12 14 38,714 21,566 10,784 10,112
Duron 600
(O/C 800MHz)
800 17,959 33,750 41,032 13,614 14,948 20,978 9,545 9,550 4,197 36 14 38,861 20,447 11,334 9,793
Duron 600 600 16,841 25,293 30,740 11,466 13,768 19,440 9,503 8,745 3,632 35 14 39,009 22,918 11,260 9,859

 



 

5.体感速度は…

AthlonXPの体感速度は、Duronと比べエクスプローラを開く時のレスポンスや、スクロール

速度が明らかに向上している。また、DVD映画の再生時において、Duronのコマ落ちは

AthlonXPでは全く発生しない。

しかし、一つ問題が…。AthlonXPではCPUファンが「爆音」を発すること。AthlonXPを

積んだBB100ではファンの音がうるさすぎてDVD映画の鑑賞なんて、はっきり言って無理。

【写真3 排気孔の位置】

特にパソコンを縦置きで使う場合には、ファンの排気孔が上向きになるので、すさまじい。




6.静音化へのチャレンジ


  ファンの音がうるさいのは、もちろんAthlonXPの発熱量が多いため。BB100は、「HardwareDoctor」というファン

コントロールソフトにより、CPU温度でCPUファンの回転速度をコントロールしている。環境温度(測定時の室温は

約20℃)やCPU負荷によっても変わってくるが、Duronの約3,500rpmに対して、AthlonXPでは約5,500rpmと2,000

rpm高く、ほぼフル回転。4,000rpmを超えるとファンの音が耳障りになる。
 

【図3 AthlonXP 1700+でのファン回転数とCPU温度】



 ファンの羽根の枚数少ない方が、風切り音が静かになる様な気がして、標準品ElanVital

製11枚羽根のCPUファンを、ジャンクとして購入したCOOLER MASTER製9枚羽根ファン

に交換した。この結果、WindowsXPの起動画面において、画面がブルーバックのエラー

表示になりOSが起動しない。対応策をネットで調べていたら、やはり同様の悩みを抱えた

【写真4 CPUファン】

事例が見られた。


★素人パソコンライフ with EDiCube BB100

「第一章 CPUファン換装の巻」

http://www002.upp.so-net.ne.jp/masquerade/pasolife02.html

 これを見ると、どんなCPUファンでも交換できるということではないらしい。また、機種がPnasonic CF-81と違うが、

静音化のためCPUファンを交換したことにより、不具合が発生した事例が記されている。



★Datniodeath's JUNK Labo

「その20:Panasonic CF-81: PART8 騒音対策の工作 編」

http://blogs.dion.ne.jp/datniodeath/archives/3015783.html


 標準のCPUファンから出力される回転数を伝えるパルス信号でないと、いろいろと問題が発生しそうなので、CPU

ファン交換による静音化は諦めることにした。



7.まとめ

・CPUをDuronからAthlonXPにすると、明らかに体感速度は向上するが、CPUファンの回転数が上がり、

 非常にうるさくなる。

・静音化のためCPUファンを標準品以外に交換すると、トラブルが発生する。CPUファンは標準品を無改造で

 使用すべきである。

・静音化を望むのであれば、CPUはDuronが適している。Duronであっても、Word、Excelなどの使用には問題ない

 速度(個人差はあるが…)と考える。

以上、あまり役立たない情報と思いますが、報告させて頂きました。



(参考  Part1 M/B、電源編   Part2 CPU編  )

 


追加情報です。(H19.10.30)

EPSON DIRECT EDiCube BB100  復活への道 Part3 〜 CPUベンチマーク編 〜



8.追記 〜ソフトウェアクーラーによる静音化〜

 静音化として、Datniodeath氏のホームページに紹介されているAthlon/Duron専用ソフトウェアクーラー

 CoolONについてトライした。

★Datniodeath's JUNK Labo
「その11:ベアボーンマシン MV-EV100/D411-V3: PART2 無駄な
 電気は使わせるな!! 編」
 http://blogs.dion.ne.jp/datniodeath/archives/1271294.html

★CoolON Project
 http://coolon.o-ya.net/ja/index.php

 Datniodeath氏がトライしたM/B(MSI MS-6378)は、BB100のM/B

(MSI MS-6537)とほぼ同じ仕様で、チップセットは共にVIAのKLE133。

Datniodeath氏の報告では、「CoolONの効果なし」。また、CoolONの

Reports(動作報告)で、この類似のMS-6378を確認すると、Report No.

122、154で「NG」となっている。

【図4 CoolON】

 無理とは思いつつ、早速BB100でCoolONを起動し、HardwareDoctor(図3)で温度変化を確認。結果は、予想

通り効果なし。最終手段としてCrystalCPUIDによる動作倍率の変更が残されているが、現在はノーマルDuron

850での使用に落ち着いている。

P.S. MSI MS-6373(K7N420Pro)では、アイドリング中にCoolONを作動させると、図5のようにCPU温度の低下

が確認できる。

【図5 SpeedFanによるCPU温度変化】

 

 


 

ども、Dynaです。

 そうですか、やはりAthlonXPは五月蝿かったですか、噂では聞いていましたが、切実なレポートを

拝見していて、改めて凄まじいことを実感しました。当方も、メイン機は安定性一番ということで、その

時の一番低いスペックのCPUを買いました。その結果、静かで発熱も少なく、安心して使っています。

しかし、高スペックCPUのお値段が下がると、ムラムラしてきますね。  By Dyna

 

 

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