NO.350 

Canon Pixus MG3130 1,100円ジャンクプリンター 

                                    2020.10.31

                                            By リチュウムさん

 ども、Dynaです。

  当方は、エプソンのジャンクプリンターを3台使用していますが、このうち2台はEP-801Aです。
 この機種は、かなりのロングラン使用となっていますが、まだまだジャンクでお安い物があれば買いたい機種です。
 というのは、今年になってコロナ禍の中で冠婚葬祭が続いたため、それに伴ってプリンターの大活躍が続いたから
ですね。

 特に複合機として付属しているコピー機能は、田舎(山奥)での書類コピーに大活躍しました。
 しかし、このように快適に使えるようになるまでは、過去の記事のとおり、(NO347) 紆余曲折がありました。
しかし、安定したインクを確保出来てからは、本当に快適環境が続いており、苦しんでいた過去を想うと、本当に早く
知っていれば良かったと反省しております。

 このようにジャンクプリンターは、格安でうれしいのですが、何かと問題を抱えていることが多く悩ましいです。
しかし、ジャンク好きにとっては、それも楽しみなので止められませんね。

 さて、いつも有用な情報を提供してくださっているリチュウムさんから、ジャンクプリンターのレポートを頂きま
した。ありがとうございます。早速拝見しましょう。どんな内容かな?

                                      By Dyna   メール


   どうも、リチウムです。

 テレワークのため長らく家で仕事をしなければなりません。最近 、会社でもプリンターを使用しなくなりましたが
全く使用しな いことはありません。テレワークになっても、わずかですが、印刷する必要があります。まだまだ、紙
で提出しなければならない書類があるのです。

 テレワークでは、会社 とVPNで接続していますので、家のローカルなプリンターに接続できません。セキュリティ
の観点から当然です。仕方がありませんので、USBメモリーで家 のノートパソコンに文書をコピーで移して印刷し
ています。

 これは、手間がかかるので、家のプリンターは、インクジェット複合機ですがVPNから接続できる ようにVPNの
設定を変えると会社の情報システムに怒られます。そこで、HP H470と言うモバイルプリンターのBluetoothで接
続して印刷ができました。

 それでも、HP H470は、古いプリンターなので、両面印刷も手動で、詰替え用のインクカートリッジも余裕があり
ません。このVPNで接続した環境ですと、BluetoothかUSBで接続した別のプリンターが必要です。

 家にはインクジェット複合機がありますので、高いお金をかけて購入は、躊躇します。そこで、得意のジャンクで
プリンターを購入してみようと思います。


@ジャンクプリンターって?
 
ところで、皆さんは、インクジェットプリンターをジャンクで購入することはありますで しょうか?インクジェ
ットプ リンターは、プリンターヘッドの目詰まりが発生し、ハードオフの値札には、「印刷できました。カスレがあり
ます。」とよく書 いてあります。

 プリンターヘッドの目詰まりを直すには、ヘッドクリーニングですが、頻繁に実行して何ともならないので、このハ
ードオフのジャンク棚にあるの だと思います。ヘッドクリーニング以外だと、プリンターヘッドを分解して、お湯で洗
浄すると言うすごい方がいますが、プリンターヘッドを分解して取り出すのもなかなかハードルが高いと思います。

 プリンターの寿命とは、インクヘッドの故障(目詰まり以外に精密部品ならではの動作不良)と廃インクエラーお
よび廃インクが溢れることと紙送り機構などのメカが動かなくなることになるかと思います。


 CanonとHPは、 インクジェットプリンターの方式がサーマルヘッド方式です。エプソンは、ピエゾ方式です。サー
マルヘッドは、インクを加熱したときの沸騰したインクの膨張で インクを紙に飛ばす方式です。ピエゾ方式は、電
気信号で形状が変化する圧電素子(ピエゾ素子)でインクを紙に飛ばす方式です。細かいことは、詳しい方や専門
の方に任せますが、 サーマルヘッド方式は、ヘッド構造がコンパクトに設計できるそうです。

 それで、インクタンクとインクヘッドを一体型にすることが可能です。この一体型の良いところは、インクが無くな
るとヘッドも交換されるのでヘッドの目詰まりは、インクカートリッジの交換で治ります。半面、インクカートリッジが
高価で、安いプリンター本体価格に数回で同じ以上になってしまいます。印刷する時のランニングコストが高いこ
とが欠点です。

 であれば、その一体型のインクカートリッジを交換すれば、ハードオフにあるジャンクなプリンターも一つリスクが
減ると言うことになります。廃 インクの問題は、その場でメンテナンスモードに設定して確認は、操作方法などが
メーカーや機種によって異なり、難しいので運試しとなります。プリンター内部が確認できるなら ば、あまり汚れて
いないプリンターを選ぶことが良いかと思います。紙送り機構は、実際に印刷してみないと分かりませんのでこれ
も運試しになります。



 そん な訳でインクカートリッジを何個か用意して、インク詰替えできれば、ハードオフのジャンクプリンターで程度
の良いものをゲットすれば、お宝の大変安いプリンターが手 に入ります。イ ンクカートリッジは、数個ですが手元
の取っておいたのや友人から譲ってもらうことで集めました。このインクカートリッジですが、入手しやすい型番を
選ん で、それが使えるプリンター本体を選ぶ必要があります。

 最新型のプリンターは、インクカートリッジを変更していることがありますので、入手が難しいです。 同じシリーズ
で同一インクカートリッジが使われてきているのであれば、入手は容易です。そうしますと、Canon系でMGシリーズ
のBC- 340,341系のインクカートリッジは、比較的容易に入手できます。次は、BC-345,356系です。BC-360,361系
は、使用機種が TS5330のみなので、入手が難しいです。



AMG3130ジャンクプリンター1,100円は、動くか?

 ハードオフでMG3130(Canon製)が1,100円で売っていました。MG3230が2,200円です。違いは、自動電源オン機
能ですがそれほどの機能でないので、MG3130で十分と思ってMG3130を買いました。レシートには、「ジャンク」と
記載されています。当たり前ですが、ジャンク扱いで売ってくれたことになります。

 ジャンクに慣れていますが、レシートにはっきりジャンクと書かれると気になりますね。店員の方は、1,100円しか
しないジャンクプリンターを「この人は、どうするのか?」と思ったに違いありません。MG3130は、2011年発売で9年
前の製品です。本当に古すぎます。しかし、2,200円より安い方がいでしょう。
(1,100円程度の違いを気にするとは!我ながら・・・)





 家に持ち帰り、確認しましたが目立った破損はありませんでした。外観は、それなりに傷が目立ちますが、そこ
そこ綺麗です。

 MG3130の機能としては、WiFiとUSBでスキャンとコピーと印刷ができるインクジェット複 合機です。操作画面は
無く、キーと7セグメント(数字と一部アルファベットが表示できる7このLEDで「8」の形をしている表示器です。) と
LEDのみの機種です。

 プリンタードライバーは、Windows10に対応しています。加えて、AirPrintに対応し ています。これは、2001年に
は、対応していないで、途中からファームアップで対応(Ver.2.000以降)して、iPhone、iPadから印刷がアプリなしで
できます。


BMG3130ジャンクプリンターを動かしてみましょう

 と にかく、インクカートリッジを入れて電源を入れてみます。すんなりと電源が入りました。調整ページを印刷し
ます。価格が書いてある紙には、カラー印刷がで きず、モノクロ印刷のようですが、本体のフロントカバーを開け
てみると、カラーのインクカートリッジがありません。印刷できないのは、当然ですね。

 ブラックのインクカートリッジもカスレがあると言うことは、インクが少ないの でしょう。少し、印刷すると印刷
でき なくなりました。これが、価格が安い原因でしょうか。このMG3130のインクカートリッジは、高価ですから、
カラーイ ンクカートリッジがなかったのは、詰替えで使用できないので失敗でした。

 カラーインクは、BC-341でブラックインクは、BC-340です。用意しておいたインクカートリッ ジを入れて、印刷し
て見ましょう。ノズルチェックパターンの印刷は、「メンテナンス」ボタンを押して、「A」を7セグメントに表示さ
せます。「カラー」か 「モノクロ」のボタンを押します。

 なんと印刷ページ数が1301-1350でした。9年間使ったとすると、1年当たり150枚で年賀状程度の使用頻度でし
ょうか。プ リンター内部は、意外とインクで汚れていません。うまくいきますと、廃インクエラーは、当分出ないと思
われます。

 一応、サービスツール (ServiceTool_V3400) と手順は、用意したのですが、廃インクエラーが表示されるまでに
は、だいぶありそうです。使用していて廃インクエラーがでたらやって みようと思います。



Cインク詰替えとインクカートリッジエラー

 詰替えたインクカートリッジを入れますと、エラーが発生しました。E13インクカート リッジ残量エラーです。や
はり、 発生しました。先ほどの正常動作は、インクがまだ残っていたためです。ここでインクがなくなりました。そこ
で、詰替たイン クで補充したインクカートリッジを入れたのでエラー発生したと思います。

 さて、詰替えたインクカートリッジで印刷するには、新品のインクカートリッジ と比べるとどう違うのか?そもそも、
詰め替えたインクカートリッジは、使えるのか?と言う疑問があります。このMG3130には、リセッターがありません。
ですから、諦めなければならないのは、インク残量検出です。つまり、インクがどれだけ減っているのか、いつ頃イ
ンクカートリッジを交換すればいいのか が分からないと言うことです。

 更に、詰め替えたインクカートリッジは、エラーが発生して動かかなくなります。そのため、インク残量検知機能
の無効操作が必 要になります。リセットを5秒以上長押しだけです。その後は、インクランプが点滅しますが、気
にしなければ問題なく印刷します。

 インク残量ですが、印字が かすれたら、インクカートリッジを交換することになります。このエラー処理は、Canon
に感謝ですね。最近のプリンターは、詰替えインクを使うには、 リセッターが必要で、3,000円程度します。メーカー
は、それを回避するためにインクカートリッジを新しくします。

 まさに、意味のないユーザー無視のイ タチごっこです。家電量販店のプリンター売り場では、プリンターコストと
か書いてあり、大容量インクとか宣伝しています。本体価格は、高い物もありますが、安い物 は、良く販売できる
と思える機能です。

 しかし、あまり、基本の部分は、MG3130と比べて進化していません。スマホのアプリで直接印刷できる程度しか
追 加された機能は無くて、自動両面印刷を省いているエントリータイプの複合機があります。紙を節約するため
にも自動両面印刷は、省かないでほしいですね。メーカーは、苦労しているのでしょうが、どうしたいのか意味が
分かりません。



Dファームウェアが物凄く古い

 ファームウェアが物凄く古いです。Ver.1.060は、2001年初期のファームウェアだと思われます。これでは、AirPrint
を使うことができません。現在は、Ver.2.010が最新です。以下のようにファームウェアを最新に更新しました。










Eドライバーのインストール
 CanonのMG3100シリーズのドライバー類をインストールするのは初めてです。慣れて無いせいか、よく意味が
わかりません。

 PIXUS MG3130 MP Driver Ver.1.01があります。これに、プリンタードライバー、スキャナードライバー、IJ
Network Toolが構成されていると記載されています。さらにもう一つ、PIXUS MG3130 XPS Printer Driver
Ver.5.56aがあり ます。16bpc印刷をサポートしていると書いてあります。

 とにかく、分かりそうな説明がないので、PIXUS MG3130 MP Driver Ver.1.01をダウンロードしてインストールして
みましょう。イントールすると、ドライバーをインストールしているような動作をしてその後、無線LAN接続とUSBの
二択を 聞いてきます。

 無線LAN接続は、次の項で記載します。USB接続では、MPドライバーがインストールできたことで終了します。
先にPIXUS MG3130 XPS Printer Driver Ver.5.56aをインストールするとMPドライバーがインストールできていない
となるので、このPIXUS MG3130 MP Driver Ver.1.01でプリンタードライバー、スキャナードライバーのインストール
がされるようで、そのプリンタードライバーがMPドライバーのようです。

 つまり、先にPIXUS MG3130 MP Driver Ver.1.01を無線LAN接続の設定をしないでUSB接続で完了させてから
PIXUS MG3130 XPS Printer Driver Ver.5.56aをするとUSB接続がうまくいく仕組みのようです。



FXPSって?

 ところで、XPSって?何でしょうか。PIXUS MG3130 XPS Printer Driver Ver.5.56aとWebにありました。グラディー
ションが綺麗に表現されると書いてあります。8bpc bitから16bpc bitになったドライバーのようです。

 先ほど、PIXUS MG3130 XPS Printer Driver Ver.5.56aは、MPドライバーの後、インストールしました。16bpcだそ
うで、8bpcに比べてなだらかなグラディエーションで印刷できると書 いてありますので、印刷パターンで印刷して
写真を撮りました。

 向かって左が8bpc bitで、右が16bpc bitです。分かるでしょうか。難しいですね。目で見ると、六角形の印刷パタ
ーンの中央(印刷が見えないところ)の右下の黄色の小さい六角形が 16bpc bitの方がつぶれないで印字されて
いるようにも見えます。bpcは、bits par channelの略だそうで色深度のことのようです。

 8bpcだと256で、16bpcで32768の色を識別できると言う意味だそうです。普通紙に印刷して も分からないのでし
ょうか?







G無線LANルータの設定は、画面もないのにどうするのか?

 MG3130は、画面もないのに、無線LANルータとの設定はどうするのか? MG3130の本体には、7セグメントとL
EDしかありません。当方には、懐かしい機器です。昔は、ディスプレーがなく、7セグメント(数字と一部アルファベ
ットが表示できる7このLEDで「8」の形をしている表示器です。) とLEDしか無い機器がほとんどでした。

 7セ グメントには、エラーコードが表示されます。例えば、「E01」ですが、「E」、「0」、「1」と分けて表示
されます。この程度の表現しかできませんから、SSIDやPasswordの表示は、できません。そこで、PIXUS
 MG3130 MP Driver Ver.1.01でUSB接続によりPCから設定をするようです。

 これに、プリンタードライバー、スキャナードライバー、IJ Network Toolで含まれていて、プリンタードライバー、
スキャナードライバーを無言でインストールして、最後にIJ Network Toolが設定します。無線LANとUSBを接続に
使うかを聞いてきて、無線LANを選択すると、近くに飛んでいるSSIDを検索しますので選択して、 Passwordを入
れると接続します。

 このMP3130の過去の書き込みを見ますと、無線LAN設定ができないことが多くあります。これは、AOSSと かW
PSの説明を初めにガイドしているのも分かる通り、USB接続してPCで無線LAN設定をさせるのがむつかしいのに
加えて、どうも古いファームに WEBやWPA/WPA2にバグがあったようで、暗号化すると接続できなかったようです。



H世界のプリンター事情

 MG3130は、シリーズ化されて MG3630まで同様な外観ですから改良しながら販売したようです。ちなみに、MG3
110やMG3120の数字下二桁は、海外仕様のようで、そっくりな 外観で販売しています。さすがに世界企業のCanon
ですね。

 日本では、家 電量販店のプリンター売り場では、エプソンとCanonしか置いてありません。よく探すと、たまに、
HPがあります。世界では、HPが有名のようです。それも、詰め替えが主流でインクの販売が盛んに行われてい
ます。日本は、純正品を守って使っていると思います。

 なぜ、日本だけ世界と違うのでしょうか?日本でエプソンとCanonが頑張っているからなのでしょう。でも、日本
と言う市場の小さいところで2社も存在 して利益をだせるのでしょうか。しっかりとインクサプライビジネスなので
しょう。余計なことは、やめておきましょう。


Iインクカートリッジの回収

 詰替えインクには、インク自体を詰め替えるキットとインクを詰めた互換のインクカートリッジと使用後の 純正イ
ンクカートリッジにインクを詰めた再生したもの(再生インクカートリッジ)があります。どの詰替えインク業者も日本
では、零細で全体からすれば、ご く少数の存在です。

 各プリンターメーカーは、インクカートリッジの回収に呉越同舟で環境貢献活動として、「インクカートリッジ 里帰
りプロジェクト」を行っています。回収は、量販店の回収ボックスや郵便局での回収に力を入れています。分別に
は、障がい者の方々が多く働く企業を選定し ていると言っており、社会貢献の一環と言っています。

 実績は、360万個/2019年とHPに書かれています。日本で使用されるインクカートリッジは、正 確には、分かりま
せんが、2億個程度でしょうか。それでもほとんどが生活ごみとして、廃棄されているのが現実のようです。単なる
プラスティックゴミですね。その先は、各地方行政で異なりますが、焼却処分か埋め立てで処分されているのでは
ないでしょうか。

 インクカートリッジ 里帰りプロジェクトでは、回収分別されたインクカートリッジは、各社で処分されます。再生す
るのもあり、サーマルプラスティックとして、熱源になるのもあることでしょう。プリンターメーカーの目的は、再生
インクカートリッジとして、市場に出ないことで純正インクカートリッジの価格が維持されることです。

 その意味で量販店に並ぶ再生インクカートリッジは、少なく、インク詰替えキットでさえ純正インクカートリッジに
対抗するのは、難しい現状です。これによって、純正インクカートリッジの価格維持が保たれていることになります。
やはり、環境面では、インクカートリッジ自体を違う方式にするとか、インクカートリッジの使い捨てをやめるべきだ
と思います。


Jインクカートリッジの目詰まり対策は、「お風呂」

 ところで、目詰まり対策ですが、インクカートリッジのクリーニングでダメな場合で す。インクがクリーニングで大
量に消費されることが日常ですが、それでも目詰まりが治らない場合は、プリンターヘッドを水に漬けます。どれ
でもダメならお湯 に漬けます。

 これが、このHPでも書かれている通り、大変効果があります。今回のプリンターは、プリンターヘッドとインクカ
ートリッジが一体型なので、非常に簡単にお湯に漬けられます。所謂、「お風呂」です ね。暫くつけておくと、イン
クがプリンターヘッドから染み出てきます。このインクカートリッジですと、なんでもいいのですが、小さいプラステ
ィックの入れ物に少しだけお湯を張って、電気接点にお湯がかからない程度に浸す感じです。

 3色が一つのインクカートリッジに入っているタイプは、1色だけそれでも出てこない場合があります。あまり、お
風呂も長いと電気接点がインクカートリッジにありますのでよろしくないので、他の方法を試さなければなりません。



Kインクカートリッジの目詰まり対策は、「圧力」で

 しつこい目詰まりには、お風呂で治らない場合があります。インクヘッドにティッシュで軽く触れるとイン クが染み
出ます。インクヘッドは、縦に長いので、その形がティッシュに残ります。カラーのBC-341/XLでは、一色だけ染み
出ないことがあります。

 MG3130のインクカートリッジは、詰め替えに上部に穴を開けます。ここから、シリンジで空気を送り込みます。そ
うすると、1色だけに圧力をかけること ができます。失敗すると、インクが飛び散りますので、よく周りを囲んで、上
手にやってください。また、カラーのBC-341/XLでは、他の2色の穴は、セロテープ等で塞ぐと良いと思います。



Lインクカートリッジの詰替え

 詰替えは、まずインクカートリッジのシールを外します。シールの上から穴を開ける方もいますが、シール の下
には、インクカートリッジの上面にアスカの絵のような溝が掘ってあります。そして、ほぼ中央に凹みがあって、そ
の溝が一筆書きのように繋がっていて、中央に細い穴があります。

 この溝は、外気をシールが張っても通過するようにインクカートリッジと シールの間に長いストロー状のホースを
形成しています。長く細いストロー状にすることで気圧が一定になり、インクカートリッジ内のイン クが減っても内
部の気圧が急には下がりにくく動作し、外気から空気を丁度よく供給し安定にするためだと思います。

 ストローがその溝の中央に細い穴に繋がっていて、インクカートリッジ内の気圧調整をしています。ですから、シ
ールをはがさないで、この細い穴の位置に穴を開け、その上からインクが出てこないように別のシールで蓋をする
ことは、あまり好ましくありません。

 であれば、回 数に制限はあってもシールを剥がして、穴を開けてインクを注入し、元にシールを戻したほうが良
いと思います。シールがダメになったら、同様なシールに交換しましょう。

 穴の大きさですが、元々の細い穴では、シリンジの先の針が通りません。ですから、 それよりは大きな穴を開け
なければなりません。また、穴はシリンジの針を取った時の先の径より少し小さい穴にすることをお勧めします。
(シリンジで空気により圧力をかける ためです。)
これには、100均でドリルビット(1-2mm程度)が良いと思われます。




 インクカートリッジのインク量と印刷枚数を表にしまし た。驚くことに、お高いインクカートリッジに入っているイン
ク量は、数mlしかないのです。それで印刷できる枚数は、意外と多いのです。写真のため紙全体に印刷するのが
L版です。

 文字のため一部しか印刷しないのがA4です。A4とL版のインク消費の違いは、ここにあります。写真の時の黒は、
ほとんど消費されないためL版の枚数が多くなっています。最悪のケースで見ると、カラーはL版の写真が93枚し
か印刷できないことになります。

 インク・用紙コストで見ると下の表で写真をBC-340/BC-341で印刷すると、約28.1円かかり、L版の光沢紙がいく
らかにもよりますが、このインクカートリッジを純正で印刷することは、かなりお高くつきます。

 このコストもプリンターがインク使用量を印刷量で見ている と思われますので、目安かと思います。そう言う意味
で、インクカートリッジのインク残量も目安と思われます。カラーのBC-341/BC-341XLは、 3色が一つのインクカー
トリッジに入れられているので先に無くなった色で印刷できなくなるはずです。






 細い穴が中央にあります。右のインクカー トリッジの端の方には、インクカートリッジの成型用ゲート(注入口)が
あります。






 BC-341のインク詰替え穴は、上記の3か所です。このBC-341のカラーインクカートリッジは、 3色が1つに入って
いますので、どの色がなくなったのかは、見た目でも、重さでも分かりません。ですから、インクカートリッジの重さ
は、参考程度です。

 印 字がかすれた色や印字しない色を覚えておきます。その色を補充する考えです。BC-341でインク注入量が
2.7mlですからその色を2g増えるよう に注入します。他の色も印 字がかすれた色や印字しない場合は、注入しま
す。

 BC-341XLでインク注入量が5mlですから、同じように4-5g増えるよ うに注入します。カラーは、通常の文書印刷
でそれほど使用しないので、この程度のなくなったら継ぎ足すことで十分だと思います。



Mインクカートリッジの構造とインクの注入

 インクカートリッジの内部には、ほとんどがスポンジで埋められています。このスポンジがインクを保持する機能
に なります。インクカートリッジは、密閉されている訳ではありません。印刷するとインクが減りますので、先の細
い穴を通じて圧力を調整します。

 このスポンジがダメになるとインクが漏れてしまうようです。そうなったことがありませ んが、詰め替えの回数の
限界であると言われています。インクを注入するには、シリンジに針をつけて穴から入れますが、スポンジに浸み
込みにくいので針をスポンジに差し込むようにして、ゆっくり注入してください。
(インクが浸み込むのに時間がかかります。)

 また、このスポンジが保持できない量のインクを注入するとインクが保持できなくなり、漏れたりします。



インクカートリッジを横から見た断面の図です。




N詰替えインクと互換インクの品質

 使用しているインクは、INK77から購入した顔料ブラックインクと染料カラーインクです。これに加えて、ダイソー
でCanon用のインクが売って います。これは、かなり、コスパが良いです。詰替えで色の発色を気にされる方や耐
光性や耐候性においてすぐに色が変わってしまうので保存に適さないと言う 方がいます。

 純正品より品質が違うのではないでしょうか。これを理解して、デジタルなので退色したら、プリントし直すことで、
 写真を残すことをすればいいだけのことです。

 また、写真の保存ですが、太陽の日のかかる所に置かないのは、もちろんですが、簡単な透明シートに入れる
だけで、退色などがかなり阻止できます。これは、透明シートで写真も見やすくなりますのでやってみてください。
これは、酸素から隔離することで効果があるのだと思います。


まとめ

 このMG3130が良いところは、電源が切れることです。そう、最近のインクジェッ ト複合機は、小さいですが画面
を持っていて、設定が大変楽です。エラーも文字で表示されるので、マニュアルはほとんど要りません。MG3130
は、時代物 ですから、エラーNoを参照しつつ、対応しなければなりません。

 当方の世代には、懐かしいと言うか、エラーNoを暗記してしまう世代ですから、イライラし ません。つまり、シャ
ットダウンなどしなければならないファームウェアでない分、電源をすぐに落とせます。また、通電し続けて、定期
的にインクヘッドクリーニングをしないので、電源 入れてスタンバイモードにしておかなくても問題ありません。画
面を持つ現在のプリンターがシステムと呼べば、道具っていう感じです。


 MG3130は、インクカートリッジにインクヘッドが一体型のため、どれだけプリンターを使用し続けることができる
かを考えると、インクヘッドの故障した場合でもインクカートリッジを交換すれば、正常に印刷できます。その他で
プリンターを使用し続けることに問題なのは、廃インクエラーおよび廃インクが溢れることと紙送り機構などのメカ
が動かなくなることです。

 廃インクエラーは、プリンター内部で印刷回数(10,000枚程度?)をカウントしていて、メンテナンスモードでリセッ
トできます。廃インクパッドからのインク漏れは、避けられないのですが、そこまではなかなか印刷しないと思いま
す。

 紙 送り機構などのメカが動かなくなることは、やはり精密機械ですから避けられませんが、初期故障を潜り抜け
たジャンクは、消耗部品が無い限り、動作すると思 います。これで、交換用に使用後のインクカートリッジを多く準
備しておけば、インクの詰め替えで相当長く使えるプリンターになると思います。



 ジャンクプリンターは、今までもこのHPで何度も取り上げられてきています。愛用していたCanon IP90も限界がき
て、HP H470は、動いていますが、インクカートリッジが古い型で入手ができません。VPN下でUSBでも動くプリンタ
ーが必要になったので、MG3130を購入 しました。

 イ ンクジェット複合機である必要はなかったのですが、コピーやスキャンもできると便利です。欠点を探すと、写
真印刷でしょうか。(やはり、4色と互換インク なので・・・)家庭用でないので、全く問題ないのですが、MG3130はエ
ントリー機なので期待するほうがいけないような気がします。

 今回は、テレワークでジャンクプリンターを入手しました。詰替えインクを前提に紹介しました。プリンターの互換
インクには、 インクカートリッジに互換インクが入れてある激安インクカートリッジで手を汚さない方法やインクカー
トリッジにインクを詰め替える方法があります。

 どちら も、互換インクで安く印刷しようと言うことで、良いかと思います。互換インクカートリッジは、インクヘッド
が一体型ですと、回収したものにインクを詰めるので純正の半額程度でしかありません。これが理由で、使用後
の純正インクカートリッジを詰め替えることになります。インク詰替えの関しては、慣れないと手を汚したりします
が、何度も詰め替えすると上手くなります。

 どうでしたでしょうか。テレワークで家が会社化している現在では、プリンターが専用にあると快適です。使う頻
度が少ないと思っていますが、意外と使うことがあります。まだまだ、すべてデジタル化となりません。


以上                                             リチュウム

 

 

追記

どうも、リチウムです。
プリンタのシェアのURLがありました。HPが主流なようですね。頑張れ!キヤノン、エプソン!です。
プリンター世界シェア 世界で一番売れているメーカーは?
https://go-q.biz/sense/share_world.html

ジャンクプリンター・エプソンのEP-801Aにサンワの詰め替えインクで使用しているのですね。
ジャンクプリンター・エプソンのEP-801Aにサンワの詰め替えインクで使用されてトラブルフリーとは、インクで
かなり差があるのですね。

当方も専用インクボトルを使用しています。時々100均ダイソーのインクを使用しますが、問題ありません。
プリンタのトラブルは、手は汚しますし、時間がかかります。そこから解放されることをインク選択でできれば
いいですよね。
                                                リチュウム

 


 

ども、Dynaです。

 ジャンクプリンターのレポートありがとうございました。
 当方も、ジャンクプリンター・エプソンのEP-801Aがサンワの詰め替えインクを導入したことにより、インク関連
のトラブルがゼロになり、本当に快適な日々が続いています。

 一番驚いたのは、田舎に毎月帰省しているのですが、置いてあるEP-801Aは、何度も壊れかかった機種だった
のに、現在は、帰省後即印字しても、何の問題も無くプリント出来ていることです。

 特にコピーが多いのですが、カラー・モノクロどちらでも、一発で綺麗に印字できます。これが、毎回トラブってい
た機種かと思うと、良質インクを確保しただけでこんなにストレスが無くなるとは、本当に驚きです。

 こうなると、今のプリンターの環境(機器はお安く、純正インクはお高い、格安インクは安いがトラブルが多い)
は是非とも是正してほしい気がします。

 高価な純正インクを買い続けるのは、一般的な家庭では厳しいと思います。メーカーは機器の価格を少々上げ
て、機器でもうけを出し、インクは良質インクを提供しているメーカーがもっとメジャーになってほしいですね。

 そして、インクのトラブルから多くの人々を開放してほしいです。(本当に!)

                                          By Dyna   メール

 


 

 

戻る