NO.330 By 今日はいい天気さん (2017.12.29)
やはり、昔の大型オーディオ機器は良いなあ・・・・。
SONY CDデッキCDP-333ESDの修理
ども、Dynaです。
皆さん、家ではどんなオーディオ機器をご使用ですか。お若い方々はiPodやスマホ等のポータブルな機器をご利用
になっているでしょう。もちろん当方もそうで、愛用はiPodクラシックを常用しています。ただ、イヤホンやヘッドフォンが
嫌になるとスピーカーを鳴らしたくなります。耳に負荷をかけないためですね。
このように家でスピーカーを鳴らすとなると、低音の出やすい大型の機器が良くなり、ソースとなるCDプレーヤーも
大きめのものが相応しくなります。ということで、当方も自宅のリビングに大型のオーディオをフルセットで揃えたので
すがやはり場所を取るのですよね。
この場所を取るという現象は家族からブーイングをくらいます。そんな訳で当方も数年前に大型のオーディオ機器は
すべて放棄しハードオフに行きました。でも、良い物は良いのです・・・・。ポータブルオーディオと比較すると音の質が
違うような気がするのです・・・・。
今般、そんなオーディオ機器であるSONYのCDプレーヤーを修理したレポートを頂きました。ありがとうございます。
同じように、故障したまま眠っている機器をお持ちの方もいると思いますので、早速拝見しましょう。
By Dyna メール
SONY CDデッキCDP-333ESDの修理
1、はじめに
友人から頼まれたCDデッキを修理しましたのでアップします。
SONY CDP-333ESDです。かなり旧い様で、2-30年ぐらい前の製品です。前面パネルは
厚いアルミ製でかなりしっかりした作りになっています。
電源を入れるとパネルが点灯して各スイッチを押すと表示が変わるのですが、トレイの開
閉ができません。原因を最初に書くとヒューズの断線でした。ヒューズと書くと修理は簡
単と思われるかも知れませんが、原因がわからず一度は断念しました。
以下順を追って説明します。
2、原因追及
・最初に疑ったのは開閉スイッチの不良でした。ケースを分解してから全面パネルを分解
してスイッチ基板をテスタであたりました。スイッチを押すと導通があります。
次にオシロスコープで波形を当たりました。スイッチにはICから出たパルス状の走査信
号が入っていて開閉スイッチを押すと信号がそのICへ戻っていきます。これではスイッチ
は正常です。
全面パネルを分解した時にキートップがバラバラ落ちてしまい3個見つからなくなってしま
いました。探すのに数日かかりました。
・次にテスタで電源電圧を調べました。±5V系、±12V系は生きていました。でもスイッチ
を押しても開閉モーターには電圧がかかりません。
・ここから先は回路図がないと調べられないとおもい友人にあきらめの連絡をしました。
その後しばらくしてネットでの記事とマニュアルのURLが送られてきました。そこでまた修
理を再開しました。
・ネットの記事では開閉しないのはベルトがダメになっていると書かれていますが今回ベル
トはしっかりしているしモーター自体が回らないので原因が違う様です。
○ベルト交換の記事
http://lifestyle.trend-ai.com/?p=12175
○ベルト交換以外も載っていますが最終的に修理をあきらめた様です
http://avco.fc2web.com/CDP-333ESD.htm
○ベルト交換の記事+CD認識の記事があり参考になりました
http://www.riric.jp/electronics/repair/CDP333ESD.html
○修理マニュアル・・・良くありましたね、たすかりました
https://elektrotanya.com/cgi-bin/download2.cgi?fid=173825&file=sony_cdp-333esd_605esd.pdf
3、修理開始
・再開後の手順です。修理マニュアルに載っている回路図を見ると開閉のためのモーター
はモータードライバで駆動されていることがわかりました。モータードライバの信号を見
ると入力は確認できましたが出力がでません。
モータードライバが壊れているのかなとおもいましたが、さらに調べて行くモータードラ
イバに用いている高電流出力(0.5A)タイプのオペアンプに+12V電源が入っていません。
電源パタンを追っていくとドライバ近くの電源パタンにヒューズと思われる部品(2端子の
リードタイプで部品だけ見るとダイオードに見える)が入っていてその部品の手前まで+12V
電源が来ていました。ちょっと回路図がないとわからない位置にあります。
ヒューズの規格がわからないので、1.6Aのチップヒューズと交換しました。
(写真の説明)
・基板に写っている黒い部品は故障したヒューズと思われる部品(PS201)です。部品面に
実装されていました。これを取り外してチップヒューズを実装しました。
・交換後通電です。開閉スイッチをモーターがうなっている音が聞こえますが開きません。
手で回すと開きました。グリスが固着していたようです。
・開閉できる様になったので早速CDを入れて見ました。あれ、何も表示されません。CDそ
のものが認識されない様で回転していません。
・そこでネットにあった記事から2個ある内の1個のトリマを回して見ました。するとCDが
回転して聞こえる様になりました。いろいろCD(CDROM、CD-R)を交換してみるとばらつ
きで認識されないようで、最終的には2個ともトリマを調整しました。
これで組み立てて終了です。
今回の「旧いSONYのCDデッキを修理しました。」は、あるSNSコミュニティとのマルチポスト
になります。予めご了承ください。
(追記)
可変抵抗器の調節について私が行った方法を以下に書きます。
1 最初にマジックで初期の位置が分かる様に印をつけます。
2 右側の可変抵抗器でCDROMを認識するまで少しずつ右に回しました。
3 いろいろなCDROM、CD-Rを入れて認識するかどうか確認します。認識しないCD-Rが有った
ので右側の可変抵抗器を少しまた右に回しました。
4 いくら右の可変抵抗器を回してもCD-Rのなかで認識しない物がありました。そのときは
一旦他のCD-R認識した位置まで右側の可変抵抗器を戻し、今度は左側の可変抵抗器を少し
右に回すと認識しました。
5
4の位置で全てのCDROM、CD-Rが認識されることを確認しました。
以上です。
ども、Dynaです。
レポートありがとうございました。CDプレーヤーの修理は結構難しくて、当方もあきらめたことが数回あります。
いろいろなケースがあったと思いますが、やはり原因を追究するには回路図が必要ですね。そうなると、やっぱり
回路図がある高級な機器でないとだめかもです。
パソコンのCDやDVDドライブも結構壊れるのですが、なかなか修理が出来ません。今回のレポートのように、
回路図を手に入れてパターンを追いかければ修理できるのかも知れませんが、価格がお安いのと、秋葉原に
パーツが大量にあるため、なかなか修理そのものにチャレンジすら出来ない状態です。
今回のレポートは、とても参考になりました。ありがとうございます。
トリマの調整方法が詳しく分かればありがたいです。→追記ありがとうございました。
By Dyna メール