NO320 新春’2017 レポート第3弾  (2017.01.22) By TAKAさん

 ノートPC液晶部のグラグラ対策成功!

      dynabook EX1 ヒンジの修理

      
 
ども、Dynaです。

 新春第3弾のレポートです。今回はTAKAさんから、ノートPC液晶部のグラグラを修理した等のレポートを送って

いただきました。ありがとうごじます。

 当方、今まで多くのPCを修理して来ましたが、なかなか修理できていない事象がいくつかあります。それは、「ネジ山

つぶれ」と「ノートPC液晶部のグラグラ」です。ネジ山つぶれは、昨年暮れに購入してきたRX2が、そのものずばりの状

態となっていました。これは、今回のレポートと同じように、ドリルでネジを撤去するしかないと思っています。

 もうひとつの「液晶部のグラグラ」については、今モバイルで使用しているRX2そのものが、同じ現象となっており、「い

つかは修理しよう!」と思っているのですが、正直我慢して使用しています。まあ、慣れてしまえば問題なしというこで、

無視していましすが、直ると気分が良さそうですね。では、早速拝見しましょう。

                                                       Dynaまでメール  

 




dynabook EX1 ヒンジの修理



1.はじめに

こんにちは、
TAKAです。

先日、友人のdynabook EX1/524CDET をubuntuで使えるように依頼を受けました。

古い機種なので、ついでに各部を点検したのですが、
液晶部分がぐらぐらしています。

今回のレポートは、この機種特有の不具合を修理したものとなります。






   ubuntu インストール後のdynabook







2.どのような不具合なのか?

 このシリーズの液晶部分を固定しているヒンジはかなりの確率で壊れることが多いようです。 

当方で使用しているEXシリーズも3台すべてが同じ症状で東芝のサポートセンターで無償修理でした、

しかし、今となっては無償修理もやってはくれないようです。



 上蓋の動く範囲を写真撮影しました、なんと! 
50mmも前後に動きます。



 
     液晶部分が前後に50mmも動きます              かなりの重傷?

             


このまま使っているとヒンジ部分が完全に壊れて2分割となります、最悪は液晶ケーブルが切断となってしまうのです。

液晶ヒンジの不具合はノートパソコンの不具合でも数多く出てくるようです、ですが

最近の機種はあまり聞かなくはなりました、機構的に改善されたのでしょうか?







3.分解です

 まずは分解です、この機種は、ネジ数は多いものの簡単に分解できます。

液晶部分を取り外すには完全に分解しないと外せません、分解方法は省略します。

パネルの取り外しは目隠しシールをドライヤーで温めると簡単です(溶けないように注意が必要です)、針などで取ると

いいようです。



 
     ドライヤーと針で目隠しシールを取ります         シールの下にネジが有ります


     
 <<液晶側に向けて熱をかけないこと>>




       横側も同様な手順です




 2分割になったら、ヒンジが付いているパームレストからヒンジを取り外します。

どのねじを外すのか、また組み立て時にヒンジ左右がわかるようにマジックで書いておきました。



 
           パームレスト側                          ヒンジ固定部分






4.ヒンジ部分の修理

 取り外したヒンジ部分を写真撮影しておきました。






アルミリベットで固定されています、リベットが変形してかなりの隙間が発生していました、

これが上蓋がぐらぐらする原因でしょう。 設計的にアルミリベットで固定する方法は無理が有ったのかもしれません。





 
      かなりの隙間が発生しています               ピントがぼけていますね



 修理するといっても同じ方法ではできません、リベットもないし工具もないのです。

となると、ネジ締めが一番確実で簡単な方法と言う結論になります。







5.リベットの取り外しとネジ締め

 まずは不具合のリベットの取り外しです。

センターにポンチを打ちます、これは、ドリルのキリ先が逃げないようにするために必要不可欠策です。

次に太さが2mmほどの細いキリでセンターに穴をあけました、穴があいたらキリを3.2mmに変えて穴をひろげていきます。




        細いキリで下穴を作ります 



ボール盤が有れば作業も楽なのですが、当方にはこんなものは有りません、電気ドリルで徐々に実施です。

リベット部分をペンチなどで引き抜くと簡単に取り外しが出来ました、アルミだからいいのか? 

でもアルミだからこの不具合が起きた! 



 
   何とか取り外しました               リベットの頭部分        



 
   多少ドリルがセンターずれしています                   2分割したヒンジ左右




 さて、リベットが抜けたのでねじ締めです。 穴径からすると4mmのネジがいいようです、

6角頭のねじを探しました、ネジ締めが楽だからです、プラス頭では力が入らず難しかったです。

 

問題はナット側です、通常のナットでは厚さが有りすぎて隙間に入りません、薄いナットを探したら

ネジをばら売りしているホームセンターで見つけることが出来ました。




                    
右の薄いナットを使います





最初は厚いナットを削る構想でしたがナットを万力で固定する方法が無かったのです。

締め付け後のネジ先がナットから出ないようにワッシャで調整し締め付けました、

また緩まないようにネジロックがあれば良かったのですが無いので接着剤を塗布です(果たしてこれがいいのか疑問もあります)、

しっかり締め付けないとパネルの開け閉めでネジがゆるんできます。



 
    
ネジで締め付けです              接着剤を塗りつけました 



 分解と逆の手順で組み立てて完了です、やはりパネルのがたつきはなくなりました。





6.最後に

 他の部分(CPUのグリス)も確認すると、固形化しておりました、塗り替えなくては温度が上昇するでしょう。

また冷却ファンも軸受けにグリスを塗布しなおしです。




     CPUグリスが固形化しています



 完了後、ubuntuをインストールし友人に引き渡しを完了しました。

ヒンジ部分の機構はメーカーごと、また機種により大きく違います。

このレポートが役に立つかはわかりませんが参考になればいいのですが?







後日、win7をインストールし、ディスプレードライバーを改造して使用できるようになりました。

Intel 852/855GM のwin7ドライバーはないのです、そのままではwin7標準のドライバーとなります。

これではまずいのでXP用のドライバーを書き換えて使用します。



快適に使うには程遠い機種ですが、このハード仕様では仕方がないでしょう。





7.お約束

 分解、修理、改造はリスクが大です。

実行は自己責任となりますので参考程度に読んでいただきたいです。



 ども、Dynaです。

 レポートありがとうございました。液晶部のグラグラの原因は、ヒンジ部品の隙間が広がったことによるも

のでしたか。当方のRX2のヒンジ部は、中心部がずれてしまった感じで、ぐらぐらが気になるというより、閉

じた時に上部と下部にずれが生じることが気になっています。そのため、ノートを閉じた後、ヒンジ部が微

妙にずれているので、それを手で強制的に整えるのが、一番最後にある作業となっており、習慣化してし

ましました。分解してみないと分かりませんが、おそらくヒンジ部品に甘いところが出来ているのだと思い

ます。

 ということで、当方のRX2達にも今般のレポートにあったように、ドリルを使用した作業が必要かと思って

いますので、とても参考になりました。ありがとうございました。

                                                             Dynaまでメール  

 

 

戻る