Android x86プロジェクトを実証!
お蔵入りマシンのAndroid化実験
ども、Dynaです。
当方のモバイル環境ですが、秋葉へ持ち込むPCが、ついにiPadに変わり、ノートPCの出番は帰省する時のみにな
りました。起動時間の速さが重要だからですね。iPadは起動が早く、掲示板等への情報UPに、大変役立ちます。
しかし、iPadの入力はややPCに劣るのが実態ですが・・・・・・・。
これだけ、PCの世界を侵食しているスマホやタブレットですが、ここに来てPCにそれらのOS、つまりアンドロイドを
インストールする方法があると分かりました。
OSの立ち上がりの時間が気になりますが、Windowsより早ければ、キーボード入力が可能なので、新たな選択肢の
登場となるかも知れません。いずれにせよ大変興味が沸きますね。ramboさんからのレポートです。
早速拝見しましょう。楽しみですね。
1 はじめに
(1)Android x86プロジェクトとは
https://sites.google.com/a/android-x86.org/web/
スマートフォンの大ヒットで普及したAndroidをx86でも動かそうっと数年前に韓国の賢人が立ち上げたプロジェクトで、
いまやタブレットPCにも攻められ、生き残りが厳しいネットブック等、Atom搭載機種で重いOSを止め、本来の姿を取り
戻そうというのが目的(!)のようです。
(2)ここでの目的
でも、ここはジャンカーの性格上、ちょい古ノートにも活(行)けるのでは?とちょっかいを出す先人が多くいらっしゃいま
した。尊敬すべき先人のHPを拝見するばかりで何も行動していなかったのですが、お蔵入りしたthinkpad x40≠引
っ張り出し、PAE問題(※1)で正直面倒臭くなって放置していたこの孤(子)で、何か遊んであげよう〜と思い…ふと
Android x86プロジェクト≠思い出しました。
調べると、最新版(2013年7月25日)がアップされてる〜。 しかも、4.0RC2にThinkPad向けもアップされていた!
『ん〜なんてタイミング』っと、ほくそ笑んでいましたがっ! …やはり、当初抱いたこの孤の明るい復活≠ワではまだ
まだ私のスキルが追いついていない状況であります。日々研究!まぁ〜それが楽しみなんですけどねぇ〜。こんな機会
ですから、皆様のお蔵入りのマシン等の復活計画など健全な遊び≠フ提案になれば幸いです。
また最近、とても安く手に入るPenMマシンや、悪名高きi85*チップ系搭載マシン等、今では非力と言われるマシン達
に気持ち良〜くインストール出来て、遊べるOSも紹介出来ればと思います。
※1
PAE(Physical Address Extension=物理アドレス拡張)
安価で出た一部のPentiumMやVIA C3等で発生した問題。各種OSが非対応CPU搭載のPCにインストール出来ない
事例が生じた。使用中のPCの対応確認はCoreinfoが便利です。PCView(フリーソフト)でも確認出来ます。
(※web上の情報ではPenM1.4以降では対応しているようです)
Microsoft Windows Sysinternals
http://technet.microsoft.com/ja-jp/sysinternals/cc835722
2 実証機器
(1)テスト機種
(画像001) (画像002)
【テスト機種1 /スペック】 【テスト機種2 /スペック】
○NEC VY10A/C-4 ○IBM Thinkpad X40
CPU:C2D U7500 1.06GHz CPU:PenM 1.06GHz (PAE非対応)
MEM:1536MB(on512+1024) MEM:1280MB(on256+1024)
HDD:SLICONPOWER CFx200 8GB HDD:1.8ATA(IDE) 20GB
(画像003)
【web環境】※モバイル使用想定
○ au URBANO PROGRESSO
※今回は全てWI-FIテザリングを使用
(2)使用イメージファイル
【使用イメージファイルiso】
○android-x86-4.3-20130725.iso (2013年8月1日確認時点最新版)
○android-x86-4.0-RC2-thinkpad.iso (Thinkpad/Tablet向け改良版)
【LiveUSB作成プログラム】
○LiLi USB Creator (Linux Live USB Creator の略、フリーソフト)
(画像004)
(3)起動ストレージ
【USBメモリ】
○KINGMAX 4GB(ケーズ電気の特売品)
注)Kingsoft Internet Security 2013 を常駐させている場合LiLi USB Creator≠ナLiveUSBメモリ作成&成
功後、エラーメッセージ&落ちます。(メッセージ後、通知領域のアイコンにカーソルを移動させてみて下さい。)
Kingsoftには報告しましたが、相手にされませんでした。Security再起動後、必ずスキャンをお勧めします。
3 実証作業
(1)VY10A/C-4
【VY10A/C-4の場合】
さて実際の作業ですが、今回はLiveUSBとして起動します。
※インストール時はHDDのパーテーション作成等があります。
※USキーボードとなりますので、つまり@≠ヘShift+2です。
@USBメモリを挿したままBIOSを立ち上げ、USBメモリからBootを設定、再起動。
(画像005)
ABoot画面から一番上のLiveCD-RUN〜≠選択してEnter、画面中央にANDROID≠ェ表示されればシステム
コピー(インストール)しています。(数分かかります)
(画像006)(画像007)
Bシステムコピーが終わると設定≠ノ移行します。(スマートフォンの初期設定と似ています)
言語選択(タッチパッド、カーソルが使えます)
↓
Wi-fiの選択
(画像008)
↓
Googleアカウントの設定
(画像009)
※スマートフォンと同アカウントでOKです。
↓
Google+への参加要請
(画像010)
↓
Google Wallte 登録
(画像011)
↓
所有者情報
(画像012)
↓
セットアップ完了
(画像013)
Cホーム画面
(画像014)(画像015)
Dアプリ画面、ウィジェット画面
(画像016)(画像017)
E終了画面(POWERボタン長押し)
(画像018)
ここで注意)
日本語環境がありませんので、Playストアからgoogle日本語入力≠竍Shimeji日本語入力<Aプリをインストール
してください。設定方法はアプリ画面の設定≠ゥら行えます。Android4.0以降のスマートフォンと同等操作になります。
ただし、日本語キーボードレイアウトが無いのでUSキーボードのままです。
〜〜 おー!!アンドロイド化成功ですね? By Dyna 〜〜
(1)Thinkpad x40
【Thinkpad x40の場合】
X40のPenM(1.06)はPAE非対応なのでクリーンインストール(LiveUSBも)出来ません。
普通に起動しようとすると固まります。
(画像019)
または、真っ暗な画面で固まります。
なので今回はThinkpad用にチューンされたisoファイルを使います。
android-x86-4.0-RC2-thinkpad.iso
ですが!、これはi915(インテルチップ)以降用にチューンされたようでこのままBootしても固まります。(VESA選択でも
同様)そこでコマンドnomodeset≠使います。
@Thinkpad用isoをUSBに焼いてBootメニューを表示させます。
(画像020)
A一番上のLiveCD−RUN〜≠ノカーソルが合った状態でTAB<Lーを押下します。
Bootオプションが表示されますので赤線部分を修正してください。(左右カーソル)
i915→i855、最後=の後にnomodesetを追加。
(画像021)
B通常Ctrl+X で全画面に戻すのですが、ここはEnter≠ナかまいません。数秒固まります。下記画面が表示されれ
ばシステムコピー開始しています。
(画像022)
Cコピー完了すると下記画面が表示されます。言語設定から開始です。
※言語設定時、キーボードのカーソルキーは使えません。English(US)右横の▲をクリックで選択窓を表示させます。ドラ
ッグで送ります、日本語はかなり下の方です。
(画像023)
D設定完了後のホームとアプリ&ウィジェット、終了画面です。
(画像024)(画像025)
(画像026)(画像027)
ここで注意です。
VY10A/C同様USキーボードになります。日本語環境も別途インストールが必要ですが、x40でしか試してないのでなん
ともいえませんが、ネットワーク接続が最初の一回のみ成功で2回目からエラーになります。
設定はできるのですが、反応しません。調べると、システム設定で書き込みがはじかれる(?)という意味不明な現象が
起こり、強制的に書き込むコマンドを実行した結果、繋がるようにはなったのですが、全く安定しません。
今回はLiveUSB(CD)で起動しましたが、インストールの結果も同じでした。正直、この機種には安定運用は難しいと結
論づけるしか無い様な状況です。
ん〜遊べると思ったのですが…少しカーネルいじってみようと思う反面、やる気が起きない今日この頃でございます。
〜〜 残念!X40のアンドロイド化はここまでか !! By Dyna 〜〜
4 クラウド型OSについて
っと言う訳でAndroidOSお試しは少々置いて、やっぱりこのx40で何かしたいと!そこで、今後伸びるであろうクラウ
ド型OS≠燻獅オてみようとLinuxのJoliOSをインストールしてみました。最新版は1.2、PAE非対応など関係なく簡単イン
ストールです。
【JoliLinux】
(画像028)
そしてメイン画面、クラウドなのでネットワークに接続していないと何も映りません。
(画像029)
使用するにはJoliDriveのアカウントを取得する必要がありますが、Googleアカウントで登録可能になっているので、
簡単に始める事が出来ます。スマートフォンとの連携も簡単ですし、意外と人気のMS−SkyDriveも使えますので環境を
整えたい方には便利かもです。
その他、PAE非対応でもクリンインストール可能なLinuxディストリビュージョン
【ubuntu11.10まで】
(画像030)
【LinuxBean12.04】
(画像031)
【wattOS RC6まで】
(画像032)
さて、今後Windowsがどこまで熟成していくのか分かりませんが、私はOSは無料であって欲しい論者です。長くLinux
フォーラムに参加し安定性∞安全性≠追求しつつ、自分で作れるOSの素晴らしさを、無料で試せるOSを少しで
も広められたらと思います。今回紹介させて頂いたAndroidOSも元はLinuxから派生したOSです。一昔前はリナザウ
で誰もが耳にし、手に取ったシャープザウルスにも採用されていました。JUNKERの皆さんがJUNKパソコンを収集され
る目的はいろいろあると思いますが、治った喜びにひとつ、新しいOSを試して欲しいなぁ〜と思います。
2013.08.28 rambo
○追加情報
1です。(H25.09.01)
Androidx86起動時間はwindowsよりは早いですがそれなりにかかります。
※シャットダウンしたVY10A/Cで、スマホでいうロック解除画面まで約35〜40秒でした。
Linux系OSだとバッテリー容量に余裕があるPCなら携帯時はスタンバイ状態で運
用するのが理想だと思います。
MAC系やiOSもスタンバイ時の消費電力の抑え方にしぼった考え方です。
UNIX系派生のOSは当初から頻繁にシャットダウンするOSではないからです。
MAC OSXも考え方は一緒です。
つまり瞬間起動は電源Onでスタンバイ、システムはメモリに乗りっぱなし!が絶対条件です。
昔のザウルスや今のスマホもそうですよね!
ノートPCはスタンバイで最低6時間持ってくれればかなり使い方が変わる
と…JUNKには難しいかもしれませんが。
Androidx86 VY10A/C-4 の追加画像を添付します。
デジカメ苦手でズレずれのアラあらで申し訳ありませんが見てみてください。
@ A
@ライブ壁紙も使えます水≠ソゃんと動きます。
A秋葉原ジャンクパラダイスHPにアクセス
B C
BGoogle Playストアメインページ
CAndroid設定画面
○追加情報 2です。(H25.09.02)
Android x86 日本語入力について
先日USキーボードのみと報告いたしましたが、Google日本語入力のインストール/アプリ起動で日本語キーボード
対応になることがわかりました。また、その他の問題も表れましたので再々レポートです。
【日本語キーボード対応に】
@ PlayストアよりGoogle日本語入力≠ダウンロード/インストールしてください。
(画像001)
A Google日本語入力を起動し、アプリ設定します。
アプリ画面→設定→言語と入力→キーボードと入力方法
Google日本語入力にチェックを入れ、デフォルトをGoogle日本語入力に設定してください。
(画像002)
【Google日本語入力を使う】
@アプリ画面からブラウザを起動してください。
(VY10A/CではGoogle日本語版をホームに設定しています)
(画像003)
A検索窓(BOX)をクリックします。
画面下部にアプリが起動し、日本語キーボードレイアウトに変更されます。
(画像004)(画像005)
※あ/a 切替は全角/半角<Lーで行えます。
※予測入力変換が使用出来ます。
(画像006)
また、右下のキーボードアイコンをクリックでソフトウェアキーボードを起動出来ます。最小化は全角/半角キーです。
フリック入力等、このキーボードの入力方法はアプリ画面のGoogle日本語入力から設定出来ます。
(画像007)(画像008)
他のアプリも入力窓や入力BOXをクリックすることでGoogle日本語入力を起動出来ます。日本語キーボードといって
も@∞¥∞=%刪ネ外は通常使うことは少ないのではと思いますが、知っていれば役に立つと思います。
【VY10A/Cでの問題点】
●安定という言葉はいずこ?
起動に関しても、運用に関してもVY10A/Cでは安定しているとは言えず、非常にシビアな面が見られます。不用意な
クリックはフリーズの元ですしアプリによっては反応なし連発する場合があります。ブラウザも微妙に調節が出来ず、
改良といいますかPC用に再構築する必要があります。
分かってはいますが、インストール出来ても起動出来ないものも多く有る訳でスマホとPCでの連携という意味ではこ
のOS化はまだまだ開発が必要だと思います。
●大問題はスリープからの復帰
モバイルOSとしては重要なスリープ(サスペンド)からの復帰に関してVY10A/Cでは不能です。復帰出来ず、画面光
度に異常な反応が現れ再三の強制終了を余儀なくされます。
【ここで独りごと】
Thinkpsdx40という大好きな気まぐれマシンと遊ぶ為に、OS選びの一環でこのプロジェクトを試して見ましたが、ちょい
古のマシンにインストールするにしても実用的ではないような気がします。ノートパソコンを安定運用するにはもっともっと
開発が望まれるでしょう。そう思いつつ、少しカーネルいじってみようかと…新たな楽しみ≠見つけたという感じでしょ
うか。
ただ、これきっかけで秋葉原に出かけるようになりJUNK街での新しい発見もいろいろありました。なんでしょう?この
魅力は??秋はばら。。。
ども、Dynaです。
すばらしいレポートありがとうございました。チャレンジ精神に感服です。
そうですか、ノートPCでもアンドロイドを入れられるのですね。起動時間はいかがでしょうか。スマホやタブレットのように、
電源ONで、即起動するならありがたいですが、やはりHDD上での起動になりますよね。
キーボードがUSタイプなど、これからも更なる発展が期待されるところですね。
さて、アンドロイドの躍進で、実力が認められたLinuxでありますが、この成功の原因は何でしょうかね。当方も最初にス
マホを触ったとき、ずばり「Linux」を感じました。Windowsに慣れてしまうと、Linuxに違和感を感じてしまいますが、スマホ
のように、外で使う機器は、単純な「タッチ」という行為が重要なので、「意外に使えるなぁ」と感じた次第です。
家庭や会社では、細かな作業や仕事が主なので、PCでないと対応できませんが、電車の中では細かい操作よりも単純
作業で実施出来る、そんな機種やOSが必要だったようです。今後、ますますPCはスマホやタブレットに侵食されるでしょ
うが、メインは変わらないと思います。ただ、入力機器であるキーボードが使えるアンドロイドは、どちらに位置づけられる
のか、今後の展開が楽しみですね。