NO.214 By TAKA さん (H22.06.12)
BUFFALO ルーター WZR-HP-G300NH
復活レポート
ども、Dyanです。
パソコンでは、いろいろな機器でファームウエアのバージョンUPが必要になります。最新の機器に変わるからですね。
特に、CPUをもっと高いものに変えることができたり、バクがなくなったりします。しかし、このファームウエアの更新は、
一発勝負で、失敗すると、その機器が死んでしまうので、毎回緊張します。とくに、UP中に停電すると、まずアウトと聞
いていますので、夏場はクーラーを止めてから行います。
今回は、そのファームウエアのUPに失敗した機器を、何と自力で修理された方からレポートをいただきました。
凄いですね。早速、拝見しましょう。
BUFFALO ルーター WZR-HP-G300NH 復活レポート by TAKA
はじめまして、TAKAと申します。
BUFFALO ルーター WZR-HP-G300NHのファームウェアーをWEBよりアップデートをしたんですが、ファイルが
β番を入れ込んでしまいすぐにキャンセルをしたんですが以後起動不能に陥りました。キャンセルをする間わずか
に2秒ほどですがご臨終です。
キャンセルボタンが生きているのもおかしいですが、それならばキャンセルボタンをグレーにしてキャンセルでき
ないようにするべきなのでは?
と文句を言ってもだれも相手にはしてくれません。聞くところによるとコレガなどはユーティリティーが付属している
らしいです。ファームの書き換え中にブレーカでも落ちたら終わりですか?
1 ルーターの症状
1.電源は入ります。
2.DIAGランプ(赤) 2回点滅 マニュアルより フラッシュROM異常
つまりフラッシュROMの読み書き出来ないことが原因のようです。
サポートに電話を入れて修理費用を聞くと、10000円とのことでそれなら新品を買う方がいいとの結論に達し後継
機種のG301NHに買い換えました。
これで一段落ですが、このままG300NHを捨てるのはいかがなものかと思いWEBを探しまくりましたが、残念ながら
情報は得られませんでした。しかしDD-WRTなるHPを見つけ検索するとたくさんの情報が出てきました、ことによると
これを書き込めば復活が出来るのではと、多少の望みを持ちファームの書き込みに挑戦してみました。
2 恒例のお約束
まず最初に恒例のお断りですが、通常に動作しているルーターは絶対にやらないこと、失敗すると二度と日の目を
見なくなり不燃ごみとなります。
ファームの書き換えで失敗し復活が出来ないものだけにしてください。(捨ててもいいものと覚悟が必要です)有償な
らばメーカで修理が可能です。
この方法でやっても必ず生き返る保障はありません、すべて自己責任でお願いします。
失敗しても当方およびDyna様には一切の責任は有りません。
3 DD-WRTとは?
まず DD-WRTなるものはなんぞや? とのことでホームページを見てみました。
http://www.dd-wrt.com/site/index
ここを見ると見慣れない文字が出てきます、そうです英語なんですね!!
これは困った私は英語が出来ない!! しかしパソコンに翻訳させれば多少の意味がわかる? とのことで翻訳文
を読んでいくと、どうやら通常のルーターのWEBアップデート画面よりやるような内容です、これでは何の解決策にも
なりません。
次にここ http://winpc23.spaces.live.com/blog/cns!22F7491891C71FE2!342.entry
に機種は違いますが、BUFFALOのWHR-G300を見つけてやってみましたが、あえなく失敗。
やはり無理なのかな? いろいろWEBを探すとシリアルコンソールで書き込めば
多少の望みが有るような情報を得ました。
http://www.binzume.net/library/bbr-4mg01.html
http://mizupc8.bio.mie-u.ac.jp/pukiwiki/?DD-WRT#daa7af6d
4 シリアルコンソール
早速基盤を眺めるとシリアルポートと思える4個のホールがあります。
しかしピンアサインがわかりません、WEBで調べると出てきました(感激)fig.1
fig.1(シリアルポート)画面向かって左より RX,TX,GND,3.3V (WEBより)
そこでパソコンのシリアルポートからG300NHに接続するケーブルを探しましたら
携帯電話に接続するカモン 9-KEなるケーブルを発見し通販で注文 (送料含め1000円弱)
後準備するものはシリアルポートがあるパソコンですが、所有のパソコン3527CMS、
524CDE、522CDE3、AX55E とどれを見てもシリアル端子がない!!
そこでふと思いついたのが最近近所で期間限定でやっていた無料回収所から買い上げた
Satellite J12 を出してきました、これには付いていました(やれやれでした)
5 シリアル付きPC
話は脱線しますが、無料回収所が近くにあれば立ち寄るべきです、特に期間限定で開催されている場所がお勧めです。
当方のゲットしたパソコンです。宝の山が有ります。外にはなく雨に濡れないように小屋の中に入れてありました。
fig.6 (Satellite J12です)
Satellite J12 症状:電源はいるが画面が出ません、バックライトを交換、NG インバータの故障?
ヒューズが断線、しかしチップヒューズが手に入らず、リード線で延長し外部にヒューズを付けOK
HDDにリカバリーが生きていました。(感激です)
PC-LL3509D(NEC) HDDなしKNOPPIXのCD起動で動作確認しましたが、異常なし
HDDを取付けXPをインストール、!の付いた部分のデバイスドライバーをインストール(モデムだけデバイスドライバー
が見つからず)
他、4台ほどゲットしてきましたが電源は入るが動作がおかしい、起動しないなど。修理で動く確率は50パーセント
ぐらいでしょうか?
特に企業などで使用していたものはリカバリーまで付いているし、動く確率が多い(型名で製造の年月日が分かる、
他メーカーはネットで調査)とりあえず予約しておき急いでネットでスペックを調べる。それとACアダプター 15V 16V
19Vが有れば持参してインバータより100VにしてBIOSを確認する(秋葉のジャンク屋と違い好意的で動作確認をさし
てもらえます)
近くに開催されたときは立ち寄りましょう、ちなみに1台1000円でした、遊ぶにはもってこいです。駄目なものはオークショ
ンで売るなり、部品取りなどご自由に!!
6 通信ソフト
横道にそれました本題に入ります、さて後はソフトですが金をかけるのは最後の手段フリーソフトを探しました。
まず 通信ソフトはTera Term (Pro) ホームページ
http://hp.vector.co.jp/authors/VA002416/
ソフトの概要です(テキストより抜粋)XP SP3で問題なく動作しました。Tera Term (Pro) はフリーソフトウェアのター
ミナルエミュレーター(通信プログラム)で、以下の特徴を持っています。
・シリアルポート接続
・TCP/IP (telnet) 接続
・VT100 端末のエミュレーション(および、VT200, 300 の一部)
・TEK4010 端末のエミュレーション
・ファイル転送プロトコル (Kermit, XMODEM, ZMODEM, B-PLUS, Quick-VAN)
・マクロ言語による自動運転
・ 日本語/英語/ロシア語モード
次にtftpサーバーのソフトはTFTPサーバー Poor TFTP Server for WIN32 (LFN Support) v1.0
http://www.vector.co.jp/soft/win95/net/se174412.html
http://atnetwork.info/allied/download_upload.html
ソフトの概要です(テキストより抜粋)
一般にTFTPは、ルーターなどのネットワーク機器と構成/モジュールをやりとりするために使用されています。
フリーウェアであるため、同時接続数、累積接続数に明示的な制限はありません。
7 接 続
これらをダウンロードしてインストール 準備が整いましたので早速G300NHのシリアルポートにシリアルケーブルを
接続し起動、出ましたTera Term (Pro)の画面になにやら文字が流れていきます。ここでctrl+cでプログラムを止
めますが止まらず最後まで流れてしまいます。どうやらRXは出来ているようですがTXがうまくできていないようです。
後でわかったのですが抵抗でVccより電圧をかけないとTTLレベルが合わないようです。
fig.2(シリアルの接続)
fig.4(拡大です)
fig.5(UCD12Cでの接続)
ここでまたWEBを探すとUSB−シリアル変換なるコードがあるようです。しかし値段が高い!! 2000円〜3000円
驚きです。
そこで近くの電脳売王に立ち寄るとUCD12Cなるケーブルがありました、USB端子と携帯電話に接続する端子が付
いてます、これって もしかしてUSB−シリアル変換ではないかな? しかも値段が1本10円と信じられない値段でした
のでだめもとで2本ゲット、ネットで調べるとドライバーも有るしピンアサインもわかりました。
fig.7左(9−KE) 右
fig.8(UCD12Cです)
早速ドライバーをインストールしてG300NHに接続し起動するとRXは先程と同じように画面に文字が流れていきます、
ここでctrl+cでプログラムを止めます。 すると見事にプログラムが止まりar7100>なる文字が出ました。U-BOOTで
動いているようです TXも正常に動作しているようです、そこでDD-WRTのホームページよりファイルをダウンロードし
tftpサーバーよりG300NHに送り込みました。
8 ファイル転送
しかし受け付けません!! ファイルが違うようです。
またまたネットで情報探しですそこから落とした最新のファイルを送り込みました。(各サイトによりバージョンが違うようです)
しかし途中までは受け付けますが ar7100> iminfo
## Checking Image at 81f00000 … Bad Magic Number
なるメッセージ マジックナンバー? これは何だ!!
またまたネットにて検索すると見つかりました、翻訳すると日本向けのG300NHは
DD-WRTをそのままでは放り込めないようです。
http://scarygliders.net/?p=13
ここに記載されているようにファイルをバイナリエディターで編集しないとだめのようです。 早速バイナリエディターをダウン
ロード(もちろんフリーソフトです)
http://c-mos.sakura.ne.jp/soft/bz.html
Binary Editor BZ Ver.1.62 Copyright (C) 1996-2004 by c.mos
エディターを起動し落としたファイル(DD-WRTのデータベースより)
http://www.dd-wrt.com/site/support/router-database
WZR と3文字を入れるとG300NHの該当ファイルが出ます。
どちらかわからないのでとりあえず両方をダウンロードしておきました。 (V24 sp2 beta 14402)
Buffalo WZR-HP-G300NH: Special File for initial flashing
Buffalo WZR-HP-G300NH: Webflash image
結論から先に言いますが下の Buffalo WZR-HP-G300NH: Webflash image
が正解のようです。
ネットで見ますとBUFFALOのWEB更新画面からSpecial File for initial flashingを
入れ込み、次にWebflash imageを入れ込むようです。
エディターで開くとやはりWebflash imageがそれに近いようです。
ここから編集です。 27 05 19
56 なる値より前を削除して別名で保存します。
ようするにファイルの最初の部分です、ここでどうやら機種情報?を見ているんでしょうか?
それではホームページに従ってファイルを転送です、今度はマジックナンバーなるエラーは出ません、もしかしてうまくいった
のか? しかし現実はそんなに甘くはなかったです。
9 起 動
G300NHを再起動すると無限ループに突入です(やってしまった、ご臨終か?)
書き込みエラーかもしれないから再度同じ手順で書き込んでも無限ループで再起動の繰り返しです、やはりだめなのか?
ここでホームページの書き込んでいるU-BOOTの情報と当方で吐き出す情報に違いが有るのに気が付きました。
ファイルのバイト数ですホームページにあるファイルとこちらのファイルは同じものでは無かったのです、
done Bytes transferred = 10895360 (a64000 hex) この値が違うのに気づきました。
この値はar7100> cp.b 81f00000 be060000 a64000 なるコマンドで使いますが、このバイト数が違うのが無限ループに
入っている原因ではないかと思い、こちらで吐き出したバイト数に変更し再度最初からやってみました、するとすんなり
最後まで行き終了したので、G300NHを再起動すると今度は無限ループを抜け出てDIAGランプが
しばらく点灯し消えました、パソコンをつなぎIPアドレスをディフォルトの192.168.1.1にして見るとDD-WRTの設定ページが
見事に出てきました、ここから設定をやるのですが、残念なことにG300NHに関する情報がありません、他の機種はたくさん
あるのですが、仕方なく他の機種を参考にしてとりあえず無線ルーターとして通常の動作を確認しました。
有線LANのほうは異常ないようです、無線側も子機で電波を確認すると電波が出ています。
セキュリティーも設定できました、しかしBUFFALOの倍速モードには入れないようです。
設定方法がわからないだけかもしれませんが今のところ不明です。(AOSSは使えない)
イーサーネットコンバータとして使う設定もチャレンジしたのですが、今のところはうまく出来てません。
設定箇所が多くありすぎるのと、現段階ではWEB情報が少なく試行錯誤しながら設定を変えております。
あとはBUFFALOの正規のアップデートファイルが入れられないのか挑戦中です。
バイナリーで編集しないとだめなようですが現段階ではこれも情報不足です。
どこかに設定でイーサーネットコンバータとして使う方法をご存知の方がおりましたら
教えてください。
おわりに
以上が当方がチャレンジして何とか死んだG300NHを復活させた手順です。
どこかに間違いがあるかもしれません、なにしろ U−BOOT、tftpサーバー、シリアル
コンソール、バイナリーエディターなどまったく知識がなくWEB頼りでチャレンジした内容です。
By TAKA 60歳になる英語がわからない爺のメモです。
追加情報です。(H22.06.13)
あれから 試行錯誤してレピータとしての接続が出来ました。
(無線親機G301NHの電波が強すぎて回線速度が遅くなりました)
本日は、イーサネットコンバーターとしても接続できました。
回線速度は 写真のごとく 下り30.46Mbps 上り32.03Mbps と驚くほどの速度が出ております。(2部屋離れた場所です)
普段使っていた子機は写真のWLI-CB-G54HP ですが15Mbps程しか出ておりません。
他の子機BUFFALOのHI-POWER(USB) でも30Mbpsほどでしたので十分かと思います。(11n)(倍速モード)
最後になりますが、シリアルポート付きのPCはUSBシリアル変換ケーブルで最終となりますので
USBポートが有るパソコンさえあれば必要ありません、皆さんのお役にたてば幸いです。
DD-WRTのホームページの情報ですとBUFFALOが今月中にDD-WRTを入れ込んだルータを出すようです
国内では電波法の関係で無理なのではないでしょうか?
いろいろとありがとうございました、また情報が有りましたらご連絡いたします。
前面です イーサーネットコンバータとして 今まで使っていた子機です
使用残りの3ポートも同時に接続出来ました。
回線速度です
ども、Dynaです。
レポートありがとうございました。ファームウエアが飛んでしまっても、直すことが出来るのですね。素晴らしいです。
拝見するに、シリアルポート付きのPCと、シリアル>USBケーブル、あとは専用ソフトなどがあれば、送り込むことが
出来るということでしょうか。ただ、簡単のようでは無さそうなので、もし、そのような状況になってしまったら、その時
チャレンジしてみようと思います。ありがとうございました。 By Dyna