レポート NO.198
Asahi Super-Takumar 1:1.8 55mm
の分解・清掃に挑戦!! By
Dyna (H21.10.27)
ども、Dynaです。
マクロに走っている当方ですが、撮影していると、「もっと明るいレンズがほしい」と思うことがあります。
それは、暗いレンズよりシャッタースピードを早くできるため、手ブレを少なくすることが出切る等、多くの
メリットがあるからです。しかし、明るいレンズはお高いのですね。そこで、考えたのは昔のレンズです。
しかも、ジャンクなものを探せばお安くなるはず。ということで、H21.10.24(土)の秋葉巡回の際に、例の
ICONで、Asahi Super-Takumar 1:1.8 55mmを¥500でGETしました。F=1.8なるレンズが¥500とは
うれしいですね。しかし、当然のいわく付き、そうなんです。カビだらけなんです。ということで、気合を
入れて、分解と清掃にチャレンジしてみましたので、ここにご報告いたします。
メール By Dyna
1 レンズの状態
Asahi Super-Takumar 1:1.8 55mm というレンズは、M42マウントと申しまして、後ろが直径42mmのネジ
になっています。このタイプは、現在のレンズメーカーはほとんど採用していないのですが、数十年もまえに
多くの名品が販売されており、M42をα用に接続できるマウントアダプターが売られていますので、それを
購入すれば、改造無しで使えるのです。ICONで見つけた時は、M42ものを初めて見たのですが、直感で
「これか!」「これは使える。」と思い、即購入した次第です。
さて、物は写真のとおり、かなり汚れています。しかし、最近のICONは商品の出入りが多くなったためか
かなり良品が入るようになりました。うれしいですね。肝心なレンズ部ですが、写真右をみていただくと分かる
と思いますが、内部が全面カビ状態です。ですから¥500なんですね。清掃できれば最高ですが・・・。
2 用具の入手
清掃するに当たっては、まずは分解。そのまえにHPの検索ですが、ここがとても分かりやすかったです。
ツールの販売HPへのリンクもありますので、購入するかは別にしても、分かりやすいですね。
さて、分解にはゴムのリングやキャップ状の用具と、カニメという道具がいるようです。しかし、ゴムの用具が
¥1700、カニメは¥6100ですか・・・・・お高いですね。何とかならないでしょうか?ホビーの世界はお金が
かかりますが、できれば他の方法で・・・。ということで、近所のDIY店に行ってみました。
(1)ゴム用具
レンズトップにある「Asahi Super-Takumar 1:1.8 55mm」と書かれたリングを外すのですが、お店で試したら
直径4mmの丸ゴム紐で簡単に廻りました。即購入 、50cmで¥90でした。
(2)カニメ代用器具
さすがに、カニメの代用物は見つけにくかったのですが、真鍮ハタガネというものが、似ていたので購入¥490。
金具に適当なものがなかったので、L型金具を半分に切って、セロテープで止めました。
こんなので、大丈夫か?と思いますが、回転させる方向(時計と反対周り)に止まるように付けると、仮止め状態でも
十分、機能しました。深いところにターゲットがある場合は使えませんが、表面に近いところであれば、大方対応で
きると判断します。
3 分解開始
先ほど説明したように、名称の書いてあるリングを、ゴムの紐で回し取ります。すると、ネジが2個づつ3箇所見えます。
それを外せば、レンズ部が取り出せます。(この状態で、取る時は、反時計回しです。)
まずは、写真左の下側のネジを取ります。それを3箇所すると、フードが取れます。
次に、残りの3個を取ると、レンズ部が取れます。グリスが付いているので、ティッシュの上にでも置きましょう。
それでは、カニメの登場です。リングは2つあるので、とりあえず外側を回して取りましょう。二つに分かれます。
今度は、一番手前のリングを外します。すると、レンズが分離できますね。
4 清掃です
レンズクリーニング用のセットです。
カビの多いレンズは、台所用の洗剤を薄めて、綿棒で拭き、そのあとでレンズクリーニング液で洗いました。
カビだらけ・・・・・・!! それが・・・・・・・・。 拭き拭き!
簡単に綺麗になるではないですか、素晴らしい!!
5 組み立て
以上について、逆にたどって組み立てます。そんなに難しいことはないと思います。
これが、清掃終了後の写真です。終わって思ったのですが、中のカビは簡単に取れました。
埃類も取れたようです。しかし、一番表面の汚れについては、正直最後まで取れないものがあります。
おそらく、店頭に置かれていたことによる、傷のようなものだと思います。ジャンクといえども、商品ですから、
丁寧に扱ってほしいですね。写真でも分かるように、内部のレンズはとてもピカピカに戻りますが、
表面だけは難しいことを、感じました。
このあとは、M42-αマウントアダプターを入手して、実写したいのですが・・・・・。
6 試験撮影(手で押さえて)
専用アダプターは当分入手できないのです。しかし、ここまで作業したら、写りはどうなるのか?気になって
仕方ありません。そこで、あまり良いことではないのですが、α200に手で付けて(仮押さえして)撮影してみました。
注:大変ボディーを傷つけやすいので、自己責任でお願いしますね。
マクロ専用か?
その結果、それなりに撮影できることが分かりました。
早く、アダプターがほしいですね。
→ども、Dynaです。
この、Asahi Super-Takumar 1:1.8 55mmというレンズは、M42の中でも、大変入手しやすく、それでいて
写りも良いので、M42の入門として、とても良いレンズのようです。偶然ですが、幸運にもM42としては、初めて
ゲットできて嬉しさを感じています。しかし、快晴の日に外で撮影出来ていないので、感想が書けないのが悲しい
です。とにかく、M42−αマウントアダプタを購入しなければいけませんね。やはり、オークションでしょうか。
By Dyna メール
Takumarの絞りが壊れました。修理するぞ!!(H21.12.07)
ども、Dynaです。あまりの美しさに感激したTakumarレンズですが、毎週末使いまくったせいで、ある日突然
絞りが壊れました。裏にあるボッチを常時押しておけば問題ないと聞いていましたが、面倒なのでガムテープ
で止めて置いたのがいけなかったのでしょうか。マニュアルで撮影する場合は、それでも問題ないはずです。
突然、絞りの動きがわるくなったのですが、それでも、何回か触っていると、何とか動いたので、騙しだまし
使っていたのですが・・・・最後に変な音「ガギッ!」がして、絞りが完全に動かなくなったのです。
正直ショックで、へたってしまいました。別にだめなら望遠マクロだってあるから・・・・。と思うのですが
使えないと思っただけで、悲しくなってしまい。やる気が出ないのです。陽がまだ高いのに、家に撤退です。
早々に直しましょう。
ということで、作業開始です。
1 分解開始
前回はゴムの紐を使っていましたが、面倒なので今回専用のリングを作製。とても都合よいです。
文字の書いてあるカバーを、反時計回しにまわして取ります。
3箇所あるネジについて、ドライバー部は手前側(下側)のネジを外します。すると右写真のように枠が取れます。
同じく3箇所あるネジの残りについて外すと・・・・。中のレンズが取れます。
レンズを外した枠の中を見ると、↑矢印の部分が曲がって下向きに垂れていました。(写真はもとに戻した状態です)
これは、絞りリングを回すと役割が良く分かりますので、試してください。
直ったら、レンズの黄色い↑部を枠の黄色い↑部に合うように入れましょう。そして元に戻せば完成です。
なお、後ろ玉(上写真右)のレンズ部がさらに分解できることが分かりました。カニ目も2組あることが、分かっています。
しかし、硬くてウンともスンともいいません。単に叩けば回るのでしょうか?カニ目があるから絶対に外れるはずですね。
実は、マクロを撮影していると、ゴミがあることが分かるシーンがありました。一生懸命きれいにしても、どうしても映るので
変だな?と思っていたら、この写真のレンズ部には数枚のレンズがあることが分かりました。 そして中にゴミを発見したの
です。どなたか、外す方法がお分かりでしたら、教えてください。
2 組み立て
省略します。
完成です
おまけ(α用M42アダプターを買いました。)
Takumarレンズをαに付けるためのM42用アダプターを買いました。ヤフーオークションで¥2000です。
物は、写真のとおりです。ちょっと薄っぺらで頼り無いのですが、性能的な問題はありません。びっくりした
のは、この製品はe-Bayオークションで、何と¥500で売られていることでした。ひょっとすると、e-bayから
大量購入された人がヤフーで売っているのかも。急いでほしい時は¥2000でもお安いと思えますから。
いずれにしても、これで安心して撮影に没頭できます。