レポート NO.197
CANON FL 50mm1:1.8のα化レンズ
使用レポート
By Dyna (H21.09.30)
ども、Dynaです。
デジタル一眼レフカメラ にこだわり始めて感じているのは、もっと明るいレンズがほしいということです。
F=1:1.8とか2.8とかいう値のレンズですね。レンズが明るいとシャッタースピードを上げられるので、
ISO値を上げなくても、ぶれにくい写真が撮れるなど、沢山のメリットがあります。特に、マクロ専門の当方
としては、接写が基本なので、ブレとの戦いです。三脚を使用すればかなり改善されるのですが、行動力
重視の関係で是非とも一脚で撮影したいのです。そのため、やはり明るいレンズがほしいのですね。
しかし、明るいレンズはお高いのです。カメラ屋さんのショーケースを見ながらため息が出るばかりです。
でも、ある時中古やジャンクレンズを見ていて気が付きました。古いレンズならに1:1.8等の明るいレンズが
1000円程度で、たまに売られているのです。ただ、当方のα200では使えないものがほとんどです。そこで、
何とか改造出来ないか考えました。結論的にはkobaさんからやり方を教えていただいたのですが、部品が
入手できないため、まごまごしていたらkobaさんから改造品をお安く譲っていただきました。ありがとうござ
います。物は、CANON FL 50mm 1:1.8 という理想的なレンズで、期待が最高潮に達しました。
しかし、これはまったくの手動レンズです。果たして上手く撮影できるのでしょうか?
メール By Dyna
1 CANON FL 50mm1:1.8のα化レンズ
マウント側
これが、kobaさんから譲っていただいた、CANON FL
50mm1:1.8のα化レンズです。
この改造レンズは、写真を見ていただくと分かると思いますが、CANON仕様のレンズにαマウントを強力接着剤
で接着したものです。接着剤は2種混合タイプで、かなり強力に付いていました。
このレンズの良いところは、レンズの先端部に絞りが付いていて、操作しやすいことです。kobaさんの話 では、
逆にカメラ側に付いていることが多く、大変操作しにくいのが一般的なのに、このレンズは素晴らしいとのこと
でした。
あと、焦点距離も操作できますが、マクロ使用が基本なので、あまり操作することは少ないです。
さて、ここで本体(α200)側の設定ですが、ダイアルは「M」マニュアル、フォーカスも「M」にします。
つまり、完全なるマニュアル操作ですね。初めての経験なので、どうなることでしょうか?
2 試験撮影
カメラのいろはを知らないので、まずはシャッターを押してみました。
何か撮れていたり、真っ暗だったりと、手ごわそうですね。そこで、kobaさんの説明を思い出しました。
シャッタースピードや絞りの値は、コンパクトデジカメで被写体を撮影して、それに合わせれば良いとのこと。
早速、やってみたら、確かに撮れます。しかし、毎回それではやっていられません。そこで、シャッター
スピード(SS)と絞りの関係を、調べてみることにしました。
3 絞り固定・SS変化
F=1.8 ISO=100 焦点距離 固定
NO.789 SS=1/100
NO.790 SS=1/200
NO.791 SS=1/320
NO.792 SS=1/400
NO.793 SS=1/500
NO.794 SS=1/640
NO.795 SS=1/800
NO.796 SS=1/1000
NO.797 SS=1/1250
NO.798 SS=1/1600
NO.799 SS=1/2000
NO.800 SS=1/2500
NO.801 SS=1/3200
NO.802 SS=1/4000
絞りを開放(F=1.8)しているため、かなり早いシャッタースピードでも撮影できています。すごいですね。
ISOを400あたりまで上げれば、さらに早くても撮影できそうです。
それだけ、ピンボケにならなくてすみますね。
ちなみに、F値をもっと上げると被写界深度が深くなります。つまり、ピントが合う箇所が増えますが
ボケ具合が少なくなるので、その辺のバランスをどうするかが勝負ですね。
でも、マクロ専門を目指すと、実際はブレない・ボケない写真を撮りたいので、開放気味でSSを早くしがちです。
4 絞り変化・SS固定
SS=1/800 ISO=100 焦点距離 固定
NO.809 F=1.8 以下
NO.810 F=1.8
NO.811 F=2.8
NO.812 F=4.0
NO.813 F=5.6
NO.814 F=8.0
NO.815 F=11.0
NO.816 F=16.0
では、逆にシャッタースピードを固定して、絞りを変化させるとどうなるか試してみましょう。
当たり前ですが、同じような写真の並びになります。しかし、良く見るとF値が上がると被写界深度が深くなるので
全体にピントが合ってしまいますね。しかし、全体的に暗くなって来ます。
次にボケを出したいなら値を低くしたいのですが、逆に明るい写真になってしまいます。
5 絞りとSSの関係
結局、絞りやSSについては、どちらかを固定し、残りを変化させると、写りは似たような変化をします。
しかし、良く見ると絞りを開放するとボケが大きく見られます。逆に絞りを絞ってしまうと全体的にピントが合いますが
のっぺりした作品になります。
つまり、どのような作品にしたいかを決めると、絞りやシャッタースピードが決まるのですね。
当方は、マクロ専門で、バックは大きくボカしたいです。よってF値はいっぱいに開放します。この場合はF=1:1.8ですね。
よって、実際は絞りをその値に固定し、あとはSSを決めて撮影します。
では、どうやってSSを決めるのでしょうか。撮影していて気がついたのですが、ファインダーの中にメーターが付いて
いました。そのメーターが±0になるところにダイアルを合わします。そしてシャッターを切ると・・・・・。ピッタリでした。
そういえば、昔のカメラはこのようなメーターが付いていましたですね。懐かしい!
・・・+・・・+・・・+・・・
△
ということで、難儀するだろうと思っていた、完全マニュアル改造レンズですが、理屈上は上手く撮影できることに
なりました。しかし・・・・・。なんです。実際はそんなに甘くありませんでした。オートに慣れてしまうと、マニュアルは
時間がかかるのですね。しかも、ピンボケの失敗は無くなりません。どうやら、慣れが必要のようです。
めげずに頑張ることにしました。そうです。経験が必要なんです。数を稼ぎましょう・・・・・。
では!
5 作品発表
完全マニュアルなので、作品のF値やSSは出ません。概ね F1.8 1/640 ISO100 辺りです。
→この改造レンズは、まだまだ訓練がいります。何回も他のレンズを持たないで、練習に行くのですが
どうしても、途中でくじけてしまいます。ベストが見つけにくいのですね。しかし、上に発表した作品
のように、ときどきハットするような作品が撮れるので、やめられません。修行が足らないようです。
By Dyna メール