Neoware Thin Client EON3000
ジャンク
H21.02.
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ども、Dynaです。
今は、完全にギブアップしているのですが、いつかは自宅にWebサーバーをと思っています。はるか昔
Windows98SEとDynabookでサーバーを設置したこともありました。今から考えるとまったく無謀でしたね。
反省しております。ところで、サーバーと言えば静かで小さいのが理想です。そんなPCもいつかは作りた
いとも思っています。そんな折、自作しなくても、シンククライアントで省エネ、無音 パソコンが出来たと
ONUさんからレポートをいただきました。無音 パソコンなら、サーバー利用が可能ですね。気になります。
早速拝見しましょう。
メール By Dyna
Neoware Thin Client EON3000 ジャンク
ONUです。
シンクライアントを省エネlinuxパソコンとして使ってみました。シンクライアントは以前から興味があったので
すが、性能の割に高いのでなかなか手が出ませんでした。今回たまたま安いものが見つかりました。
(といってもそうとう古いですが)
拡大可
IPアドレスのシールがはってあり、いかにも大企業で何百台と導入されたうちのひとつというかんじですね。
ちょっと調べてみると、CPUはGeodeで、RAMは標準で32MB。128MBまではいけるようです。
シンクライアントに興味がわいたのには理由があります。デュアルコアプロセッサー搭載のPCを去年買った
のですが、それで自分が実際何をやってるのかをよく考えてみると、いちばん頻繁に使うアプリケーションは
何のことはないrdesktopとsshだったのです。つまり実際のコンピューティングはほとんど職場のUnixや
Windowsマシンで行われており、自宅にあるせっかくのデュアルコアも4Gメモリーもほとんど"表示するだけ”
でしか使っていないのです。それなら"表示するだけ”の最低限の機能にしぼったもので小さくて静かなもの
があればいいのではないかと考え、シンクライアントを探し始めました。
いろいろ情報を集めていると、Wyseのものはあまり使い道がないとか分かってきて、Neoware社の製品に絞
って探し始めました。Neowareに絞った理由は、多くのモデルで電源が内臓されており、ACアダプターを調達
する面倒がないこと、またほとんどのモデルでIDEヘッダが基板上にあるらしいということです。そしてなんとい
っても市場でのシェアが大きく、リースを終えたものが時期によっては大量にでまわることがあるようです。
(その後 Neoware社は HPに買収されました。)
前面はネットワークアクセスと電源インジケーター、電源スイッチのみです。
うしろはPS/2、USB, ネットワーク、シリアル、サウンド等。電源部にいかにもファンがありそうですが、ありま
せん。完全にファンレス。PCIまたはISAどちらか一枚拡張カードが使えますが、シンクライアントで拡張スロット
があるのはめずらしいのではないでしょうか。
大きさがわかるようにパソコン雑誌を置いてみました。HPの最新シンクライアントなどと比べると2まわり大きい
ですが、それでもそんじょそこらのスモールフォームファクターPCよりはかなり小さいです。
まずはモニター、キーボード、マウスをつないで電源を入れてみます。WindowsCEが起動し、リモートデスクト
ップやCitrixがメニューから選べるようになっています。実は最初からlinuxを使おうと思っていたわけではなく、
もしもWindowsCEの管理者パスワードが変更されてなかったらそのまま使おうと思っていました。なにしろリモ
ートデスクトップができればそれでいいわけですから。しかしやはりシステム管理者パスワードはデフォルトから
変更してありました。WinCEは使わずに、linuxを導入することにします.
ではネジ3本をはずして中を拝見。
あれ? ない!
買うときに中身をずうずうしく開けてノートメモリ用スロットとデスクトップメモリ用スロット共にメモリーがささっ
ていることを確認、そのときはIDEヘッダーにもなにやら部品がついていたのでこれはしめたと思い、しかし
そのシンクライアントはガワが汚かったので別のきれいなものを選んで買ったのですが、やられました。
しかし500円ほどですから文句は言えません。
基板上のピンから電源はとれそうですので、デスクトップ用(ちょっとスペース的に苦しいか?)、ノート用とも
にHDDは使えそうですが、今回は
Transcend社のIDE40ピン1Gフラッシュモジュールを使うことにしました。振動や埃の多いところでも使用可
能というふれこみです。別のPCの IDEピンに装着してpuppy linuxをいれておきます。
デスクトップ用メモリーも入れました。
モニターを上に置くとまた大きさがよくわかると思います。
何の問題もなくpuppyが起動しました。
コンソールを開いてrdesktopします。
約50km離れたリモートのWindowsにログイン。rdesktopのバージョンが古いせいか色がきちんと出ていません。
が、いつものようにエクセルもワードもふつうに使えます。
めでたく省エネlinuxパソコンができました。大きなアプリケーションをローカルで実行するのはスペック的に
さすがにきついですが、表示だけなら何の問題もありません。使ってみてすぐに感じたのは、静かだという
ことです。ファンレスなのだからあたりまえといえばあたりまえですが、完全無音は想像以上 に快適で、
仕事の効率も上がることまちがいありません。あと消費電力はたったの15Wです。
ちょっと前にDynaさんもてがけたAdvantechのシングルボードコンピューターや最近ではmini-itxやbeagle
boardが話題になっていますが、私はもう少しシンクライアントも注目されていいのではないかと思います。
x86コンパチブルなものがたくさんありますし、 USBもついています。よく探せばmini-itxよりも安く見つかり
ます。前所有者はほぼ企業ユーザーで、システム部などが管理しているのでまちがいがないですし、なんと
いってもモーターやファンなど動いて音を出す部品がほとんど無いかまたはまったく無いのでジャンクとして
売っていてもほぼ間違いなく動作すると思われます。今回の EON3000もジャンクとはいいながらもまったく
問題なく動きました。
今回はただメモリーをさしてOSを入れると動いたという結果でしたが、いつもそうだとは限らないようです。
いろんな掲示板でWyseは WinCEでしか使えないと書いてありました。また私は今回のシンクライアントより
ももっと古いIBM Network Station1000というのも(やはり500円くらいで)調達したのですが、こちらは
PowerPCですし、IDEヘッダもありませんので、ネットワークブートの設定が必要になります。
ども、Dynaです。
専門的な用語がオンパレードなので、結構むずかしいですね。でも、うまくこの手のジャンクを入手すると、
こんなに小さく、かつ無音のパソコンを動かすことが出来るのですね。今後サーバーを検討する時に、大変
参考になりました。ありがとうございます。実際、当方にとって、Webサーバー構築上の最大障壁は、Linux
のマスターなんです。どうも馴染めません。いっそのこと、Windowsでサーバーを築きたいとも思っていますが、
こんなに小さくて、無音だとやはりLinuxが気になりますね。 By Dyna