AOpen MX36LE-UN コンデンサ交換

(H21.01.12) By Nobさん

ども、Dynaです。

 当方のHPにある「私のお宝(ジャンク)無償で譲ります」では、一時MBが沢山プレゼントで出ました。勿論

動くMBもあれば、おなじみのコンデンサー交換が必要な物も多く出ていました。場合によっては一人4枚

プレゼントされた方もいます。今般は、その4枚全部の復活にチャレンジしたNobさんから、その顛末

レポートが届きました。これは、楽しみですね。早速、拝見しましょう。


AOpen MX36LE-UN コンデンサ交換 2009/1/12


1.はじめに


「私のお宝(ジャンク)無償で譲ります」のNo.235において、
いしばし様より頂いた不動M/B−Bセットの結果報告です。


2.お宝概要

【メーカー】AOpen
【型番】MX36LE-UN (発売:2002/3)
【CPU】Intel Celeron 1AGHz / Socket370 FC-PGA2
【メーカーHP】 http://aopen.jp/products/mb/mx36le-un.html
【外観】


全体写真(図1)では見にくいが、1500、1000μFコンデンサのすべてに図2〜4のような膨張や液漏れが発生している。

メモリを取り付けて通電すると、CPUファンは回転するが、画面には何も表示されない。

Lelon RXA L210、 6.3V/1500μF (φ10×20mm) :10本
Leron RXA L227、 6.3V/1000μF (φ8×12mm) :11本


Lelonはお馴染みの
地雷コンデンサであるが、一応、コンデンサメーカー一覧サイトで確認すると、「液漏れ報告:

それなり」となっている。

★コンデンサメーカー一覧サイト
http://capacitor.web.fc2.com/

    
【図1 全体】                 【図2 CPU周りコンデンサ】


    
【図3 下部膨張】             【図4 下部 液漏れ】



3.情報収集

M/Bのコンデンサ交換と言えば、600枚以上のM/Bを検証されている金太さん。MX36LE-UNだけも70枚以上のコン

デンサを交換されているということで、MX36LE-UNのコンデンサ不良はメジャーな不具合である。

★金太の小冒険  http://akebonotown.com/



4.コンデンサ交換

コンデンサ交換方法は、今更 説明する必要もないが、以前EDiCube BB100に記載した通り。

★EPSON DIRECT EDiCube BB100 復活への道 Part1http://www.h4.dion.ne.jp/~pond/new_page_330.htm

交換用コンデンサは、ジャンクM/Bから取り外したもの(図5)を使用。

Rubycon ZL、 6.3V/1500μF (φ10×20mm) :10本
日本ケミコンLXZ、 6.3V/1000μF (φ8×12mm) :11本


こんな状態(図6)になっても動作していたとは、感動すら覚える。合計21本のコンデンサ交換完了(図7,8)。


         
【図5 NG品と交換品】                 【図6 コンデンサ拡大】


     
【図7 コンデンサ取外し】         【図8 コンデンサ交換完了】



5.動作確認

期待を込めて電源スイッチON!

AOpenのロゴが表示された。何度 味わっても、この瞬間がたまりません。

BIOSが最終バージョンでなかったため、R1.11⇒R1.17にアップデート(図9)。これで、137GB超のHDDが使用できるら

しい。負荷テストとしてSuperπで3355万桁の計算を実行すると、問題無く約4時間で終了(図10)。

しかし、ここであることに気づいた…。

    
【図9 AOConfigによるBIOS状況】                   【図10 Superπによる負荷テスト】
 


6.コンデンサ再交換

作業が終了し、何気なく取り外したコンデンサを見たら「2200μF」の文字。取り外したすべてのコンデンサを再確認

すると、

Lelon RXA L219、 6.3V/2200μF (φ10×20mm) :3本
Lelon RXA L210、 6.3V/1500μF (φ10×20mm) :7本
Leron RXA L227、 6.3V/1000μF (φ8×12mm) :11本


となっていた。金太さんのHPを改めて読み返すと、「2200μF/6.3Vを3本三洋WGに、1500μF/6.3Vを7本三洋WXに

交換です。1000μF/6.3Vは三洋WG1200μF/6.3Vに11本、合計21本の交換になりました。」とある。図5のように、

Lelonの2200と1500μFのコンデンサは外観が全く同じなので、すべて1500μFと勘違いしていたことが判明。電源

ソケット-チョークコイル横の1500μFコンデンサ3本を、ジャンクM/Bから取り外した2200μFのコンデンサ(図11)に

再交換。

Rubycon ZL、 6.3V/1500μF (φ10×20mm) :3本
⇒日本ケミコン KZG 6.3V/2200μF (φ10×20mm) :3本


まあ、これで大丈夫でしょう。



【図11 コンデンサ再交換】
 


7.その他 お宝状況

全部で4枚のM/Bを頂いたので、残りの3枚についても報告する。


@【メーカー】NEC

【型番】VALUESTAR U/PC-VU47L25B or PC-VU47L27B (発売:2000/1)
【CPU】AMD K6-2 475MHz/Socket7
【メーカーHP】 
http://121ware.com/support/product/catalogue/nx/value-su/20000124/index.html
【動作確認】
メモリを挿して電源スイッチを入れると、NECロゴ、BIOS表示OK。特に問題なさそう。
BIOSをV00.01.25J⇒V00.01.36Jにアップデート。

【参考HP】
・VALUESTAR BIOSアップデートモジュール(モジュール番号 :2469)
http://121ware.com/psc/CR121/121ETC2/CRM/s/WEBLIB_NECS_DID.PRODUCT_ID.FieldFormula.IScript_VDown_Details?modId=2469

  

 



A【メーカー】SONY

【型番】VAIO/PCV-J11 or PCV-R53 (発売:2000/6)
【M/B】ASUS MEW-AV REV:1.04 (OEM品)、BIOS ROMチップのバージョンシール3002
【CPU】Intel Celeron700MHz/Socket370
【メーカーHP】
PCV-J11
http://vcl.vaio.sony.co.jp/support/pcom/pcv-j11.html
PCV-R53
http://vcl.vaio.sony.co.jp/support/pcom/pcv-r53.html

【参考HP】
・PCV-J11 WinME アップグレード情報 http://vcl.vaio.sony.co.jp/products/winme/products/pcv_j11.html
・YAN's VAIO SITE POWER UP http://www.vaiosite.com/powerup/r/r.htm
・ポツンと一人きりBIOSアップデートとDMI http://plaza.rakuten.co.jp/route21/14002
【動作確認】
CPUクーラを取り付け、メモリを挿して電源スイッチを入れると、SONYロゴ、BIOS表示OK。これも特に問題なさそう。
BIOSは3002から最終の4001にアップデートされている。
   
    

 



B【メーカー】MSI

【型番】MS-6378 Ver.3 (発売:2002/3)
【CPU】なし/Socket462 [Socket A]
【メーカーHP】
 http://www.msi-computer.co.jp/product/mb/?p=MS-6378
【動作確認】

 手持ちのCPU(Duron)+CPUクーラとメモリを取り付けて通電させると、ビープ音が鳴り、画面は真っ黒のまま。起
動エラーのビープ音は、「ピー・ピ・ピ ピピピピピ…(長音1回+短音2回、短音の連続)」という状況。ネットからマニュ
アルをダウンロードすると、BIOSはAward。Award BIOSでは「長音1回+短音2回」はビデオカードエラー、「短音の連
続」はCPUオーバーヒートとなっている。しかし、このM/Bのビデオはオンボードであり、CPUも他のM/Bでは正常に
動作しているものである。すなわち、通常、発生しないエラー。

 改めてM/Bの外観チェックするとコンデンサに問題は無いが、基板裏面を見ると気になる点が見付かった。図の
赤丸にあるように所々が腐食している。掲載写真以外にも腐食している部分がある。腐食生成物を歯ブラシで擦っ
て除去し再ハンダ付けを行ったが、ハンダ表面の酸化皮膜を完全に除去できていないため、ハンダがなかなか溶
けない。それでも怪しそうな所はなんとか再ハンダ付けした。

 再度、電源を入れても状況は変わらず。以下の対応も行ったが、変化なし。
・ボタン電池交換
・マニュアル(取説)によるジャンパスイッチ確認(FSB位置など)
・CPU、メモリを複数種類で確認
・CMOSクリア(ジャンパスイッチ変更によるクリア、及びボタン電池を抜いて1週間放置)
PCIビデオカード(旧規格)を挿すとどうなるか確認したいところであるが、残念ながら持っていない。BIOSを無理やり
書き換えるにも、BIOS ROMが半田付けされているので素人には無理。
「腐食生成物によって回路がショートした状態で通電したため故障した」と勝手に結論付けて、復活を断念。やはり、
M/Bはコンデン不良を除いて、修理は難しい。

    

  


ども、Dynaです。

 レポートありがとうございました。かなり痛んだコンデンサーですね。このくらい分かりやすいと、逆にやる気が

沸くと思います。実は当方も、微妙に膨らんだコンデンサーを抱えたPCが2台手元にあります。しかし、両方とも

まだ動くので、C交換をする気になれません。しかし、ある日突然動かなくなるのだから、早めにやった方が良さ

そうですね。また、情報UPよろしくお願いします。

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