SHARP PC-BJ120M の内蔵電池交換で
(H20.07.22) By 
Nobさん


ども、Dynaです。

 パソコンには、ボタン型の電池が入っていて、内蔵の時計等に使われていますね。これがへたって来ると、時計が合

わなくなったり、起動時に妙なメッセージが出るようになります。これは、致命的な問題ではないのですが、何かと不便

です。当方も、かなり長い間モバイルPCとして活躍してくれたリブレットM3が、ボタン電池の腐食&修理ミスで、毎回

起動時に初期に戻ってしまう状態になりました。暫くは我慢していたのですが、頻繁に使う機器がこの状態というのは

何かと不便です。まあ、原因はそれだけではないのですが、結局モバイルPCとして引退することになりました。

このように地味ですが、大切なボタン電池ネタのレポートをNobさんからいただきました。早速、拝見しましょう。


SHARP PC-BJ120M 内蔵電池交換

1.はじめに

「第2回年末ジャンボジャンク宝くじ」で、まーすけ隊員様より頂いたSHARP Mebius PC-BJ120M (写真1)。

「秋葉原ジャンクパラダイス」をご覧になっている方は、ノートPCをメインに弄っている方が多いようなので、

本件のような初歩的なミスをすることは少ないと思いますが、私と同じような初心者が同じ轍を踏まないよう

にと思い、情報提供させて頂きます。

 写真1
 


2.お宝概要

【メーカー】SHARP
【品名】Mebius
【型番】PC-BJ120M
【CPU】モバイルCeleron 433MHz
【メーカーHP】

http://support.sharp.co.jp/mebius/detail/PC-BJ120M/index.asp



3.不具合症状

@ 通電するが、起動しない

  ⇒言わずと知れた、駆動用バッテリが古くなったために発生する症状。駆動用バッテリは外し、AC電源のみで

 給電すると正常に起動。

A 2.5インチHDDマウンタがない

  ⇒適当なスペーサーでHDDの位置を合わせて対応。

B BIOSの年月日、時間データを維持できない。

 ⇒内蔵電池の交換へ…



4.分解

内蔵電池を交換可能するために、底面のネジ留めされているフタを外しても、ThinkPadのような内蔵電池は見

つからない。このため、分解が必要な様子。ネットで調べると、

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★半兵衛の城大手門
Sharp Mebius PC-BJ100M
〜5.CPUクロック自由自在?〜
http://www.h4.dion.ne.jp/~hanbei/bj100m.htm

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に分解方法が記載されている。「電源スイッチパネルの部分はハメ込み式なので右から上に持ち上げれば外れ

ます。」とあるので、パネル右側の隙間に精密ドライバを差込むと、簡単に外れた(写真2)。

 写真2


パネルの左側(写真3)にはツメがあるので、左側から外そうとするとパネルを破損させる可能性があるので注意。

 写真3



BJ120Mには、参考HPのBJ100Mと同様に、CPU右隣に4連のディップスイッチが存在する(写真4)。

 写真4

 

BJ100Mでは、このスイッチを変更することでCPU周波数をデフォルトの366MHzから変更できるとされている。

BJ120Mのディップスイッチは、デフォルトで1,2,3がON、4がOFFとなっており、折角なので本機でもスイッチの

変更を試みた。しかし、デフォルトの433MHzから全く変化しないという残念な結果に終わった(写真5)。

 写真5



少し寄り道をしたが、分解を続けることとする。電源スイッチパネルさえ外れてしまえば、トリッキーな隠しネジは無く、

目視で確認できるネジを外せば容易に分解できる(写真6)。

 写真6




5.内蔵電池交換

内蔵電池を探すと、基板の裏面(底側)に発見(写真7 赤丸)。これは、デスクトップPCのような電池のみ交換可能

なフォルダタイプになっている。

 写真7



  ノートPCの内蔵電池は、基板に直接ハンダ付けされて交換が困難、又は専用のコネクタで接続されていて電池が

高価という先入観があった。このため、BJ120Mの電池を見て、「やるな、シャープさん!」と少し感動。早速、外した

電池を持って、家電量販店で、「コレと同じもの下さい」と…。

  購入した電池を取り付け(写真8)、元に組み立てると、日付-時間を維持できない不具合は解決、完了! と思ったら、

罠にハマっていた。

 写真8



6.内蔵電池の種類

  写真8で、もうお気づきの方もいると思いますが、電池の種類を間違えました。

 最初に入っていた電池は、「maxell ML1220」。家電量販店の店員さんから「これが該当すると思います」と受け

取ったのが、「Panasonic CR1220」。サイズは同じであるが、型番が「ML」、「CR」と微妙に違う。「ML」と「CR」は

メーカーによる違いで問題無いだろうと勝手に解釈していたが、交換後、ネットを見ていたら、「ML」は二次電池

すなわち充電可能な電池、「CR」は充電できない電池(「一次電池」と言うのでしょうか?)ということが発覚!

地方の家電量販店の店員さんの知識レベルを過信してはいけないと痛感。



★「パソコン困りごと相談 〜ボタン電池交換について〜」
http://pasokoma.jp/bbsa/lg332758



★「トラ刈りオヤジのノラないハナシ
〜不調のシャープメビウス PC-BJ140M をタダで戴く
(バックアップ電池)〜]
※PC-BJ140Mのキーボード修理など。一見の価値あり。

http://cavtot.at.webry.info/200603/article_4.html



★「マクセル
〜コイン形二酸化マンガンリチウム二次電池(ML)〜」
※ML電池は、機器製造メーカーへの組込み用部品としてのみ販売。

http://www.maxell.co.jp/jpn/industrial/battery/lineup/i_ml/index.html




  コイン形(ボタン形)二次電池は一般の量販店では販売されていないが、秋葉原やネットで入手可能な模様。取り外

した「ML1220」は既に家電量販店で処分済みのため、止むを得ず「CR1220」を使用しているが、現状で特に問題なし。

二次電池用の電池フォルダに充電できない電池を入れて使用することは、電池の破裂等の危険性を伴うとされている

ので、本来は使用を中止するべき行為である。



7.おわりに

  ノートPCの内蔵電池は、デスクトップPCのように100円ショップで購入できる「CR2032」&簡単に交換できる構造に

してもらいたいと思っている人は多いはず。メーカーさん対応、お願いします。

以上、このようなショボイ失敗談ですが、少しでもみなさんの参考になれば幸いです。


P.S.駆動用バッテリもカラ割り(写真9)してみましたが、地方では二次電池の入手は困難ですね。

 写真9

 


 ども、Dynaです。

 レポートご苦労様でした。確かに言われてみれば、ノートのボタン電池は充電型が多く、デスクトップは一次電池が多い

ですね。デスクトップは分解が簡単だが、ノートは難しいので充電できるタイプにしているのでしょうか。でも、最近のボタン

電池はかなり長寿命ですよね。どうしたものでしょうか。

 さて、無償ジャンク当選品の修理、お疲れ様でした。情報 アップは義務ではないのですが、ちょっとした情報や失敗した

情報も大変貴重です。当方も、お話出来ないようなミスをたくさんしています。しかし、公開しないので、見た目百戦錬磨

ように見えるそうですが、そんなはずありません。と言うことで、今般の情報も大変貴重です。ありがとうございました。

  By Dyna 

 

 

 

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