マザーボード 「JetWay V333U」と「ECS K7VZA V3.0」の

コンデンサー交換成功!!  By Plateletさん (H20.06.01)

ども、Dynaです。

 ジャンク上げます無料NO175で平八様より、マザーボードを二枚提供していただいたのですが、今般その

当選者さんから、もう修理完了レポートを送っていただきました。提供者さんも驚いていましたが、当方も大変

ビックリしました。実は、レポートは、すでに5月28日に送っていただいたのですが、猛烈に忙しくこのHPも6月

1日(日曜日)の深夜書いている状態です。遅くなってスミマセン!。(大撮影会等とかで忙しくて・・・・・・。言い訳?)

早速、拝見しましょう。


日頃よりお世話になっております。Plateletと申します。

こんにちは。平八様より譲っていただいたMBのコンデンサ交換にトライしてみましたので、

報告させていただきます。

 

まず、一連の修理作業は以下のコンセプトにて行いました。

1. 機会をくださった提供者様に感謝し、可能な限りチャレンジする。

2. 資源を有効に使い無駄を省く。

3. なるべく安定に長時間使えるようにする。

4. 失敗しても報告し、みなさんの役に立ててもらうようにする。

 


〜修理の計画と実施〜

さて、早速いただいたMBを見てみますと、やはりコンデンサの膨張・液漏れが見られます。

  
( 左からV333U、K7VZAとV333Uのコンデンサ部拡大図です。 )



他の異常箇所が無いかも目視しましたが、異常は見られませんでした。

膨張・液漏れコンデンサは、

V333U: GSC LE 2200μF 6.3V が6本、 GSC LE 1000μF 6.3Vが2本

K7VZA: G-LUXON LZ 2200μF 6.3V 3本

平八様の記載のとおりでした。ここで気づいたのですが、膨張していないコンデンサもGSCやG-LUXONといった

パーツを使っていることです。これに対処法は、後ほど記載することとして、まずは問題のコンデンサの交換です。

2200μF 6.3Vで低ESRのコンデンサが手持ちは3本しかなかったために、使用しなくなったAX6BよりSanyoの低

ESR 1500μF 6.3Vを回収し容量が小さくなりますが、大電流を流すCPUさえ使わなければOKだろう、うまくいか

ない場合には、再度交換という方針で、トライしました。

(上が問題の膨張コンデンサ、下が交換するコンデンサです。)



途中、配線が密集する箇所が何カ所かありましたが、先細ピンセットを火であぶり加熱して、はんだを溶かし対処

しました。

(配線が密集した場所の拡大図です。)

 

このピンセットだと先端が細い以外に、手から先端までの距離が短く、手ぶれを小さくできます。

先端を上にして加熱すれば手はあつくなりません。使ったピンセットです。

(先細ピンセット)



早速、膨張したコンデンサをはずしたところです。


 


ここに、Sanyoの流用コンデンサを半田付けします。流用するコンデンサはよく足を整形してから使いましょう。

整形前後の写真です。




〜コンデンサ交換後、起動テスト〜

2枚とも無事交換したところです。

 



結果、2枚とも無事起動しました。

(K7VZA+Duron750)



もともと手持ちのAthlonXP 2000+も問題無しでした。

また、ちょうど前日に、先輩からBartonコアのAthlonXP 2500+が動かないのであげると、頂きましたので、早速

のせ替えてチェック。問題なく起動。

(V333U + AthXP2500+)




〜省電力化の検討〜

次に、危険なコンデンサに対する対策ですが、まだ膨張していない”使えるコンデンサ”を交換するのは、コンセプトに

反します。無駄はせずに長時間使えるように出来ないかということで、発熱を防ぐため省電力化の検討を致しました。

まずは、初期状態のスペックです。この手のテストは、不安定な領域にも足を踏み込みますので、HDDを接続する前に

行いました。ほとんどは提供者様より頂いた構成です。



CPU: Duron 750MHz (TDP 30w/34w, 1.6V)
MB: V333U
Mem: 256M DDR
VGA: Vanta搭載VGA

FDDを接続memtestにて動作確認。

この構成でmemtest時の消費電力は、61Wでした。

次に、BartonコアのAthlonXP 2500+(TDP: 53.7w/68.3w, 1.65V)へ交換すると、定格(1.83GHz, 1.65V)で96Wでした。

ここからCPU電圧を下げていきます。



1.75GHz, 1.30V, 63W
1.42GHz, 1.10V, 53W (設定できる最低電圧が1.10Vです。)

で安定動作を確認しました。(安定のため多少マージンを入れてあります。)

これだけ消費電力が下げられれば、コンピューター内部温度の上昇もかなり抑制できると思われます。また、電流量も

かなり制限できますので、コンデンサ容量の問題も解決できると考えます。


 


〜省電力化2・モバイル化改造〜

基礎テストが終わりましたのでケース内に納め、DVDおよびHDドライブを接続しWindowsをインストール、問題なく起動

しました。構成は、

CPU: AthlonXP 2500+ (1.75G, 1.3V)
MB: V333U
Mem: 256M DDR
VGA: 省電力のためPA315-64に交換
FD、HD、DVDドライブを接続
CPU-Zで確認しました。

(1.75G, 1.3Vで動作時)



省電力ついでにモバイル化もしてみました。AMD Mobile Athlon XP-Mと認識され、栗で倍率変更可能になりました。

(モバイル化改造後)



電圧表示は1.075Vとなってしまっていますが、実際は1.30Vで動いています。これはノート用のMBではないためで、

さらにリアルタイムに電圧変更をするのはもっと手を加えねばならず、今回は断念しました。

さしあたり、消費電力は下記のように変わりました。

動作モード    電力(w) idle / Max
定格(1.8G, 1.65V) 90w / 104w
Min (0.8G, 1.30V) 53w / 64w
Max (1.75G, 1.30V) 63w / 73w



〜結果のまとめ〜


無事修理することが出来、栗を使うことにより、idle 53w, Max 73wとすることが出来ました。

(Max 1.75G動作時)  ( Idle 833M動作時)

 

リアルタイム電圧変更が可能にならない限り省電力化はこのへんが限界ではないかと思います。現時点では大変安定

しており、これ以上の改造はおそらくクリティカルなものにはならないと考えます。まだ膨張していないコンデンサたちも

これくらいで勘弁してくれることを願いつつ報告を終わらせていただきます。



最後に今回の機会をお与えくださった、平八様、Dyna様に感謝いたします。

今後ともご鞭撻のほどよろしくお願いいたします。

以上。

 



→ しかし、それにしてもお早い対応!それに見事な成功!感服です。このようにして見せられると、コンデンサー交換は

  簡単ではないかと思えてしまします。(とんでもない話ですね。スミマセン!)でも、このようにナレレバ、PC-NETなどに

  あるC不良スリムPCが見事に蘇ります。これは、とても美味しい話です。いつかは手を出したい世界ですね。

  レポートありがとうございました。

  By Dyna

 

 

 

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