CanonPrinter BJ S630のヘッドクリーニング
 (H20.02.23) By Dyna

 ども、Dynaです。

 愛用プリンターCANON PIXUS 560i が動かなくなり、修理のメドが立たないので、ハードオフから代用のプリンターBJ

S630を 購入してきました。お値段は525円です。すぐにクリーニングをしたところ、正常に使えたのですが、四五日して、青と

黄色が出なくなってしまったのです。仕方ないので、ヘッドのアルコール洗浄を実施したところ、上手く行きましたので報告します。

お約束:アルコール等で洗浄する行為は、ヘッドの詰まり等の解消を保証するものではありません。失敗しても、当然メーカー

     の保証は受けられなくなると思いますので、あくまでも個人の責任でお願いします。

また、最後まで読んでいただくと分かりますが、プリンターのヘッド

洗浄にはお湯が一番という結論 になっています。(H21.12.26)


 

 これが、525円のプリンターS630です。見た目も奇麗でなぜかインクが全色満タン、これはラッキーと思ったのですが、

数日で青と黄色が出なくなってしまいました。サンプル写真のとおり、見た目赤い印字になります。

 


 早速、インクを外して調べて見ました。すると黄色のインク供給口が詰まっており、とてもインクを送られる状態ではないことが

分かりました。しかし、変ですね。購入してきた時はテスト印刷でもOKだったのに、これでは、インクが出るわけありません。

購入してきた時は、まだノズルに残っていたのでしょうか?

これは、硬いインクを取り除いたところです。口一杯に樹脂状に固まっていました。

 また、このような状態では、多分ヘッドも汚れてしまっているでしょう。また、詰まってもいるはず。だから、黄色が出ないのだと

思います

 

 それでは、ヘッド部を点検しましょう。この機種はインクとヘッド部が分解する構造です。メンテをすることを前提にすると良い

機種ですね。残念ながら560iは簡単には出来ません。分解作業が必要そうです。すぐには分かりませんでした。

<< 注:560iも簡単に分解できます。詳しくは文末にて >>

 一番右が黄色

 さて、ヘッド部が取り出せたなら、後はアルコールで洗浄するだけですね。当方は探したのですが、注射器やスポイトはありま

せんでした。仕方ないので、綿棒にしっかりアルコールを付けて、吸入口から何度も送り込みました。そんなんでだいじょうぶか?

とも思いましたが、結果的には十分でした。

 使用したのは、MOのレンズクリーニングで使用した「イソプロピル・アルコール」です。使用期限を過ぎていましたが、大丈夫

でしょう。なお、インターネットで調べたら水溶性のアルコールでなければダメとのことでした。これは70%ものです。

<<注意:アルコール洗浄は危険との情報もあります。詳細は後述や追加メールをご覧ください。>>

 

 クリーニングの手法はティッシュをヘッドにあてながら、色毎に綿棒に付けたアルコールを吸入口に付けます。すると、すぐに

アルコールがヘッドから滲み出て来ますので、色が出なくなるまで、繰り返します。これを四色繰り返します。



 ポイントは詰まっている色が、最初に出て来て、段々薄くなり、最後にアルコールだけになればOKです。折角なので全色実施

しましょう。それから、ヘッド回りをよく見ると、インクの塊がこびりついていますので、アルコールの付いた綿棒やティッシュで拭

けば見違えるように奇麗になります。

 

 今般、これらの作業は、全部やって三十分でした。帰宅後の夕飯前に完了です。勿論、家族の利用にも間に合いましたので、

お株も急上昇でしょう。めでたし、メデタシ。

 

 

 無事にカラー印刷できるようになりました。黄色の印字が薄く見えますが、しっかり出ています。写真類も正常に印刷するように

なりました。ちょっとした、インク目詰まりには対応できそうな気がします。

 

 


 
注意事項

 当方も苦しんでいますが、イソプロピルアルコールは、危険等級U(
常温で引火、発火(爆発)の可能性が高いもの。です。部屋

の中の作業は気をつける必要があります。また、当方は部屋の中で作業したら、案の定気持ちが悪くなってしまいました。やはり

換気の良いところで行うか、屋外でやりましょう。前回の作業で経験したのですが、懲りない人間です。反省!

 アルコール等で洗浄する行為は、ヘッドの詰まり等の解消を保証するものではありません。失敗しても、当然メーカーの保証は

受けられなくなると思いますので、あくまでも個人の責任でお願いします。





 
あとがき 

 作業結果は星三つです。これなら、インクが出ないプリンターもかなりの確率で直せるのではないでしょうか。作業も簡単だし、

費用もさほど必要ではありません。唯一困るのは、ヘッド部の取り外しでしょうか。でも、取れなくても、ティッシュを隙間に差し込

めば有る程度出来ると思います。あと、アルコールの入手ですが、薬局で簡単に手に入れられるので、大した問題ではないでしょう。

 アルコール洗浄による効果については、期待していなかったのですが、すばらしいものです。近年にない感激を味わいました。

みなさんも是非やってみてください。

メールはこちらです。

 アルコールでの洗浄は危険である旨のメールも頂いております。

詳細は以下をご覧ください。作業を実施する場合は、あくまでも

個人の責任でお願いします。


メール

@ レポート作成中にメールをいただきました。(H20.02.22)

Dyna様

 こんばんは。ライフブックのジャンク代理購入をお願いしている
M.Sです。ブログを拝見して、ハードオフのプリンターネタが

あったのでつい反応してメールさせていただいてます。

 当方もプリンターが1台必要になり、最近複合機も安いことですし、新品にしようか中古にしようか悩んでいたのですが、先日

こちらのハードオフにてヒューレットパッカードのPSC2310という複合機が315円で出ていたので購入してみました。この機種で

すが、プリンター、スキャナー、カードリーダーの複合機で、単体でのコピーやメモリカードのJpegデータのプリントも可能です。

4年位前の機種のようです。最近のはさらにファックスや無線LANがついていたりで、機能てんこ盛りですが、とりあえず書類

の印刷とスキャン、コピーができればということで購入してみました。失敗でも315円ですしね。
 

 プライスタグの状態表示欄には「テストプリントを確認して下さい」とあり、添付のテストプリントは激しくかすれています。給紙

トレイにかなり埃がこびりついてもいます。しかし、その割に何となく使用感がありません。ともあれテストプリントでコピー出来

ているということは、制御系は生きている可能性が高く、スキャナーも大丈夫だと思われます。プリントヘッドに関しては、hpの

複合機はほとんどがヘッド一体型のインクタンクなので、最悪インク購入で復旧できます。


 と推測して自宅に帰り、全体に掃除してから電源投入。問題ありません。テストプリントすると、マゼンタが全く出ていません。

黒も部分的にかすれています。しかもヘッド(インクタンク)の保証期限が2005年になっていてとっくに切れています。これでは

詰まりが発生してもおかしくありません。発売年からして、付属のインクも使い切らない内に手放した様子です。インクタンクを外

して、ヘッド部分を掃除してみます。2〜3回湿らせた布で軽く拭いてみましたが、回復しません。しかも、ヘッドを認識しなくなっ

てしまいました。仕方ないので、インクを購入してきました。取り付けると問題なくテストプリント出来ました。メインで使っている

マックにドライバをインストールして、プリントやスキャンもしてみましたが、問題ありません。


 結局インク代6420円と合わせて、6735円。もともと付いていたインクタンクが復活しなかったので、お得感は微妙な感じになっ

てしまいましたが、CISでなくCCD方式のスキャナーの付いた一体型としてはまあまあでしょうか。

 インクタンク一体型が多いため、ランニングコストに関しては一般に高いと言われるhpですが、中古に関してはそれ故の安心

感があります。プリンターの不具合のほとんどはヘッドの不調だと思われますから、インクを買ってくればヘッドも新品になるの

はメリットです。hpについては3年前にdeskjet 955cという機種も中古で購入しましたが、未だ現役です。発売時からは9年経過

しているはずですし、この3年は仕事でそこそこの枚数をプリントしていたのに結構タフです。

 パソコンに関してはジャンクの値付けが高過ぎで問題外のハードオフです。Pen600Mhzあたりの機種でジャンク扱いで19800

円とか平気で付けてあります。それでも回転が遅い割にいつの間にか売れたりしているので、不思議です。

以上、地方からのレポートでした。
  M.S さん (H20.02.22)


→メールありがとうございました。当方のレポートが間に合えば良かったかもしれませんね。でも、今後のこともありますから

  参考にどうぞ。 By Dyna

 

A また、メールをいただきました。(H20.03.06)

> それから、教えてほしいのですが、560iのヘッドの外し方はどのようにするのでしょうか。

1.インクカートリッジを全てはずします。
2.カートリッジの一番右側にあるレバーを上にあげます。
  (このレバーはHeadを固定するものです。)
3.Headの両端(又は、片側)をつかんで手前に引く形で取れます。

清掃は慎重にお願いします。

(注意事項)
Headの清掃では私の実験結果をお知らせします。

4.お湯にHeadの底をつける(45度くらい)
  効果は少しあるようです。
5.超音波洗浄器で洗う
  インクのつまりは取れますが、Headの状態をもっと悪くするようです。
6.消毒用アルコール(イソプロ50%+精製水50%)
  取れますが水を完全に乾燥させないとHEADをやはり痛めます。
7.Headのインク側からイソプロ(水抜き剤:純度99%以上)
  Headの底から詰まったインクが出てきます。これが一番良いです。
8.Headの裏側(印刷側)からイソプロを少したらして様子を見る。
  これも効果があります。

いずれにしてもHeadが破損(本来の性能でない)していて、単に目つまりと
決めて清掃しても改善されないので要注意です。

現状でテストプリントが良好であれば、綿棒にイソプロをつけて軽く清掃
するだけにしておいた方が良いです。CanonはHeadが弱いようです。

EpsonはHeadは簡単には取れませんが、Headの上からイソプロを
垂らして固まったインクを溶かすとほとんど復活します。

PM-780C、770C、720C等古いプリンタでも復活しました。

以上 対象LOTが少ないので断定は出来ませんが参考まで。


390X@青梅市

 

B また、メールをいただきました。(H20.04.08)

ご無沙汰しております、斬奸です。

レポートにインクジェットプリンターのヘッド洗浄に関しましてお知らせ致します。

超音波洗浄機による洗浄は効果的ですが、インクジェットプリンターのヘッド部分、

キヤノン製プリンターのヘッドのインク吐出口が
超音波によって破損するようです。

細かくは顕微鏡等で確認せねば成りませんが、時計用等のルーペで拡大致しますと、

確実に吐出口が変形破損しているのが確認できました。

また、ヘッドの詰まりは解消できても、吐出口が変形しているために正常なインクの

吐出が出来ずに、何度ヘッド位置調整等を行っても直りません。

つきましては超音波洗浄機によるキヤノン製インクジェットプリンターの洗浄処理は

お勧めできません。

当方、3台(BJ600×2、BJF850)ほどヘッド洗浄を行いましたが、確実

にヘッドが壊れます(笑

ヘッド部分がガラス様の素材で、それが超音波洗浄機の超音波(正確には水中での

キャビテーション現象)に耐えられないようです。

以上ご報告致します。


→そうですか、とても良い洗浄方法と思っていましたが・・・。難しいですね。結果的に当方が行った方法が
 一番安全だったのかも。By Dyna

 

C また、メールをいただきました。(H20.04.13)

Dyna様  こんばんは。 zigzagと申します。

 HP、楽しく拝見させていただいております。

 プリンタヘッドの清掃について反応してメールさせていただいてます。

早速ですが、キヤノン製のみしか試していませんが、
当方の清掃方法はお湯で清掃しています。

清掃しています、と言うか洗っています。70℃前後(もう少し低くても良いと思います)のお湯にてジャブジャブ洗っています。

程度のもよりますが、お湯を換え数回繰り返すと良いと思います。あとは、しっかりと乾燥させて下さい。

少し手間は掛かりますが、ヘッド事態が破損していなければこれで復活しています。

家で使用しているPIXUS850iとBJF660、会社で使用しているBJS530のヘッドはこれで復活しています。

以上 参考までに。
 

→そうですか、お湯でできれば安全で一番簡単ですね。情報ありがとうございました。By Dyna

 

D また、メールをいただきました。(H21.06.26)

はじめまして。haroと申します。

プリンターヘッドの不具合が生じて、いろいろ調べたところ、こちらのサイト様が非常に参考になりました。

ありがとうございました。

→メールいただきました。よろしければ、情報を教えてください。皆さんに公開しましょう。By Dyna



Dyna様こんばんは。
haroです。

実は自分のブログで記事にしております。もう駄目か、と思ったプリンターが

見事に稼働したので、その嬉しさのあまり、うちの読者のみなさんにも参考にしてもらいたいと思い

許可なく勝手にリンクも貼ってしまいました。申し訳ございません。記事はこちらです。

http://ameblo.jp/yeshouse/entry-10287371122.html#cbox



→リンクの許可は必要ありません。それより、イソプロピルアルコールではなく、消毒用エタノールでもOKだった

 のですね。素晴らしい情報です。また、多くの方に役立つと思います。ありがとうございました。 By Dyna

 

E また、メールをいただきました。(H21.07.17)

PX−A550でプチ*屋内報告NO1の019といいます。

プリンターですが以前に富士ゼロックスのプリンターを使用していました。(レックスマークOEMのものでした)

サポートにインクが詰まって使えないと.いいましたところヘッドをインクごと取って
ぬるま湯に付けて下さい、

といわれやってみましたところ、以前のプリンターは単純かもしれませんが復活しました。この富士ゼロックス、

レックスマーク、Hp(ほとんど同じ機構ですね) この3社はアルコールも良いと思いますが、

最初にぬるま湯でやって駄目な時アルコールって感じがします。
 

→メールありがとうございます。なるほど、専門家が「ぬるま湯」と言っているのですから、それが優先でしょうね。

  お金もかからないし。ありがとうございました。 By Dyna

 

F また、メールをいただきました。(H21.11.23)

はじめまして、ax35と申します。HP、いつも興味深く拝見させて頂いております。いつもながらジャンク品を含む

電化製品への並々ならぬ愛情に感じ入る次第であります。

ただ、紹介されております「プリンタの洗浄」に関する記載には疑問を感じることをお知らせ致します。

<<洗浄方法の危険性>>

 当方は、製紙メーカーに勤務しておりましてインクジェットプリンタ用写真光沢紙の開発に関わっております。

業務上インクジェットプリンタの技術に対しても一般人よりは詳しくなっていると予想されます。

僭越ではありますが、そうした背景から申し上げますとHP上で紹介されている
「アルコール(ipa/エタノール等)を

使用したヘッド内部の洗浄」は避けた方が良いと思われます。メーカーによって色々と異なりますが

ヘッド内部にはアルコールによって溶解、変形、反応異化が予想される樹脂部材や、樹脂コート処理された金属

が存在しております。IPA等の強い(反応性の高い)アルコールを用いるとこうした部材に少なからず

ダメージを与えます。また金属そのものの酸化にも繋がるでしょう。結果、ヘッド内部に異常が生じる可能性があり、

最悪の場合動かなくなる事が予想されます。

また極端な例ではありますが、内部で異常が生じ電気的に正常に作動しないプリンタは発熱・発火の可能性が

あることも否定できません。


→メールありがとうございます。 そうですか、アルコールは危険ですか。確かに、樹脂等では変形してしまう場合が

 ありますね。Eでも専門家の方から「ぬるま湯」を薦められていました。やはり、その方が安全でしょうか。

 ありがとうございました。 By Dyna

 


結論です。(H21.12.26)

 ども、Dynaです。Fのax35さんにご指摘を受けてから、偶然なのですが、BJ S630のヘッドが詰まってしまい

ました。そこで、早速、洗浄を行ったのですが、当然お湯で試してみました。しかし、綺麗にはなりましたが、

詰まりは直りませんでした。暫くして、ヘッドをまるごとお湯に一昼夜漬けておく方法も可能との情報をいただき

ましたので、これも実行してみました。結果は変わらなかったのですが、ヘッドがピカピカになったので、アップで

しげしげと見てみたのです。その結果、ヘッドに傷が付いてしまったことが判明しました。この原因がアルコール

で洗浄したことによるものなのか、他に原因があったのかは正直分かりません。しかし、お湯で洗浄しただけで

かなり綺麗になり、お湯にドボンしても、しっかり乾燥させれば十分使えるようになることが、分かりました。

 そこで、このレポートの結論として、ヘッドの洗浄はお湯でやりましょう。という

ことにします。アルコールの弊害はF等の情報を参考にしてください。

 

 

 

メールはこちらです。

 

 

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