リブレット30のクロックアップに挑戦・しかし!! (H17.03.28)
Dynaです。
4台も頂いたリブレットですが、現在としては、やはり機能的に遅く、イライラしてしまう時があります。
特に、秋葉原から掲示板等にアクセスすると、準備するだけで10分くらい必要になる場合があります。
そこで、クロックアップしようかと思い、インターネットで調べると結構情報がありました。しかし、3割程度アップ
しても、もとの能力が低めなので、大したことはないだろう。そのくらいなら、バッテリーが長くもったほうが
良いと思っていました。そんな折、とある方からメールをいただき、「体感できるほど早くなる」と言われたため
奮起し、チャレンジすることにしました。
さて、結論から言いますと、クロックアップは成功し、本当に早くなりました。しかし、4台もあったリブレットは
1台が死亡、2台は煙を出してしまうなどとんでもないエラーをしてしまいました。(何とか使えますが)
ここに、自分への戒めのため、皆さんへは「そんなこともあるのか?」と言う情報として、ここに掲示します。
1 Libretto30のクロックアップとは
このリブには AMD5x86-P75
というCPUが使われていました。
(写真上の方に書いてありましたが、薄くて良くみえません。)
改造前は:外部クロック25MHz、内部クロックは4倍速の100MHzです。
改造後は:外部クロック33MHz、内部クロックは4倍速の133MHzにできるようです。
そうするとペンティアム75MHz 相当になるそうです。
2 クロックアップの方法
クロックアップは簡単で、W48C54Aの16ピンを浮かせて、16ピンと13ピンをショートさせるだけ
のようです。(浮かせた後、16ピンと基盤とショートしないようにする必要あり)
問題は、この小さな世界で半田付け出来るかです。
正直自信ありませんが、皆さんやっているようだから、当方でも出来るでしょう。と判断しました。
勿論、小さいので拡大鏡付きの半田付け補助器具を用意しました。便利です。
(手が自分の物を入れて4本あることになるので、とても重宝しております。)
まず、16ピンを基盤から外します。色々試しましたが、爪楊枝を足の下に入れて
コテを当てたのちに、爪楊枝をぐっと押すと16ピンが上に上がりました。
その時、自分の足で基盤を固定しておくと有効でした。
仕上がりは写真のとおりです。
線は「ジュンフロン線」(秋葉で1m¥210 0.26mm)を使用します。耐熱性が高く、加工も楽です。
16ピンは絶縁のため、下にテープを入れました。
写真は途中です、後に樹脂(ホットボンド)で固定しました。
これで、完成です。
さてクロックアップ作業終了後、その性能を確認してみましょう。
昔懐かしい、HDベンチを探してきました。
(当たり前ですが、改造前も計測してあります。)
改造前
★ ★ ★ HDBENCH Ver 2.610 ★ ★ ★
使用機種
Processor Am5x86/WT/4x [AuthenticAMD family 4 model E step 4]
解像度 640x480 65536色(16Bit)
Display Cirrus Logic
Memory 19,676Kbyte
OS Windows 95 4.0 (Build: 1111) B
Date 1990/ 1/14 12:48
HDC = スタンダード IDE/ESDI ハード ディスク コントローラ
C = GENERIC IDE DISK TYPE01
ALL 浮 整 矩 円 Text Scroll DD Read Write Memory Drive
1461 2846 4180 1196 282 1022 16 1 1087 1061 1920 C:10MB
改造後
★ ★ ★ HDBENCH Ver 2.610 ★ ★ ★
使用機種
Processor Am5x86/WT/4x [AuthenticAMD family 4 model E step 4]
解像度 640x480 65536色(16Bit)
Display Cirrus Logic
Memory 19,676Kbyte
OS Windows 95 4.0 (Build: 1111) B
Date 1990/ 1/ 1 0: 4
HDC = スタンダード IDE/ESDI ハード ディスク コントローラ
C = GENERIC IDE DISK TYPE01
ALL 浮 整 矩 円 Text Scroll DD Read Write Memory Drive
1853 3805 5562 1553 388 1252 16 2 1129 1119 2516 C:10MB
どうやら、3割くらい性能がアップしているようですね。
クロック数と同じなので、そんなものでしょう。
実際に使って見ましょう。
時間は計っていなかったので、数字で表現できませんが、やはり立ち上げや
表示にかかる時間がかなり早くなったようです。
そうですね・・・やはり3割くらい分、早くなった気がします。
実用機であるため、とてもうれしい結果です。
3 CPUライトバックの改造
ライトバックとは、あちこちのHPで勉強させてもらいましたが、あまり良く分かりませんでした。
結論的には、メモリとキャッシュの関係をより有効に使える設定のようで、
どうやら、設定した方が有用とのことです。当方はよく分からないのですが、
良いと言われているならやりましょう・・・・・・・・しかし、CPUの足は細い!!
出来るのか?こんなに細いのに??
針で、足の数をかぞえ64Pを確認し、半田の強度を想定するため、針で64Pを軽くはじくと、
あー!!足が取れてしまった。しかし、天の助け、64Pが足を上げた状態に・・・結果オーライ。
(こんなんでは先が思いやられる。この時すでにこの後の不幸を暗示していたのですね。)
分かりますか?
ただでも見えないのに、ルーペでみてもこんな状態。
針で確認するのがやっとでした。
しかも、花粉症で、鼻○たらたら、目は老眼でボヤーとしている最悪の状態。
半田付けできるのは、本当に1分くらいです。失敗するとまた、鼻をかんで体制を整えて
再度チャレンジ・・・・これの繰り返しでした。
さあ、終わりました。本当に疲れました。
どうですか、皆さん気がつきましたでしょうか?
当方は配線ミスをしていますね。
残念ながら、ルーペの中だけで作業していたので、全体像をつかめないまま行っていました。
VCCを取るチップが1個左にづれていますね。(正解は1個右です。)
残念ながら、作業が終了したうれしさで、確認せずスイッチを入れてしまいました。
結果は、いうまでもなく、お亡くなりになりました。切腹!!
4 気分を変えて2号機で再挑戦
1号機をだめにしてしまったショックから立ち直るため、買物に行ってきてから、
2号機で再度チャレンジしました。クロックアップは成功したので、省略します。
ライトバックの加工は、今回も針で64Pを引っかくと、簡単に足がうきました。
簡単な半田付けなんですね。と言うことは、気を付けないと足その物も取れると判断し
ホットボンドで固定してしまいました。これなら安心です。
配線も合っていますね。OKOK。
さて、無事作業も終了しましたので、落ち着いて元に戻し、
スイッチオン!!
あれ??ランプが異常を表示している、なんなんだ??
A-!! リブから煙が!!
(写真はイメージです。でも本当にこんな感じでした。ちょっとオーバーですが)
あわててACプラグを抜いたので、安心しましたが、何とバッテリーパックからも電流が流れ、
パックを外すまで、煙が出続けました。
燃えた場所を確認すると、ACプラグ付近の抵抗とその周辺の基盤が焦げています。
しかし、配線は間違えていない。原因が分からない。
1時間休憩
5 気合を入れて3号機
もう自分が信じられなくなってきたので、改造はやめて、そのまま正常に立ち上がるのか試して見ました。
3号機は一部、部品が足りない箇所があるので、補給して組み立て完了。これで無事に立ち上げれば
良いのですが。
スイッチ、オン!!
信じられますか?もう神も仏もいません。
何と、またしても煙が発生!!改造していないのですよ。どうなっているのでしょう。
また、1時間休憩(その間泣きました。写真はイメージです。)
6 発煙の原因究明へ
実は、薄々これではと思っていたものがあります。それは液晶へ行くフラットケーブルの接続不良。
以前からそうだったのですが、ここのソケットがバッタン型なのですが、これがバカになっていて
効かなくなっているか、ケーブルが奥に入らないことが良くあったからです。
発煙した2号機と3号機を調べたら、案の定両機ともフラットケーブルが奥まで刺さっていませんでした。
ケーブルには目印になる茶色のマークが付いているのですが、それが完全に見えていましたから、
2mmくらい入っていなかったようです。
しかし、そんなことで、煙がでるのだろうか??
3台もだめにしてしまったなんて、信じられなかったのですが、泣いても仕方ありません。
折角ですから、発煙した3号機のケーブルを正常に付けて、通電してみましょう。(やけくそ!)
するとどうでしょう、正常なランプ表示をしております。煙も出ません。
まさかと思い、HDを入れて立ち上げると・・・・・・
捨てる神あれば、拾う神あり、何と生きています。これまた信じられない。どうなっているのだ今日は
実は、欲が出て、派手に煙が出た2号機も通電して見ました。すると、
2号機も動いてくれました。しかし、例の異臭(ヤニが燃える臭い)がでます。かなり派手に。
でも、いいや!!ありがとう生きていてくれて。
ライトバックの結果
★ ★ ★ HDBENCH Ver 2.610 ★ ★ ★
使用機種
Processor Am5x86/WT/4x [AuthenticAMD family 4 model E step 4]
解像度 640x480 65536色(16Bit)
Display Cirrus Logic
Memory 19,676Kbyte
OS Windows 95 4.0 (Build: 1111) B
Date 1990/ 1/ 1 0: 5
HDC = スタンダード IDE/ESDI ハード ディスク コントローラ
C = GENERIC IDE DISK TYPE01
ALL 浮 整 矩 円 Text Scroll DD Read Write Memory Drive
1848 3804 5561 1549 387 1253 16 2 1100 1118 2527 C:10MB
あれ??あまり変わりませんね。こんな物なんでしょうか? 分かりません。
7 発熱対策
これも各種HPで紹介されている銅版をCPUに張ることにしました。
銅板は身近に入手できるもので対応します。汚れている場合は食卓にあるソースで
洗うと見違えるように綺麗になりました。
CPUの上にシリコングリスを塗って銅板をしっかり付けると、意外に動きません。OKです。
ちょうど、この銅板の上にキーボードのアルミ板が来ます。残念ながら銅板が当たる箇所に
キーボードの型番を記載した紙が張って有りましたので、ベンジンでふき取ります。
キーボードを元に戻すと、どうでしょうか?
ピッタリですね。銅板の上にアルミ板があるので、放熱はとても効果的です。
当たり前ですが、キーボードが熱いですが。
さて、いろいろありましたが、何とか使えるようになりました。
残念ながら1号機の基盤は死にましたが、煙が出た2号機と3号機は何とか使えます。
無傷は4号機だけとなりましたが、怖くて触れません。
まあ、4台と言っても部品がかなり足りないので、3台動かせれば良しと判断しましょう。
(単なる言い訳です。)
しかし、クロックアップ後の動作は快適です。次週の活動が楽しみです。
あとがき
しかし、こんなに色々なエラーをいっぺんにやらかしてしまったのは、近年ありませんでした。自分でも何がいけないのか分からなく
なると共に、自分の技が信じられなくなりました。特に3号機から煙が出た時は、呪われているのでは?と思ったくらいです。
世の中に、色々な事故がありますが、当事者に自信があっても、起きる時は起きるのですね。しかも、連続して。
学生時代に、友人から借りたレコードにクリーナーを落として傷付けてしまったことがありました。これでは、返せないと思い、
新品を購入して返すことにしましたが、新品の状態はノイズがないので、折角だからテープに録音することにしました。
そこで、プレーヤーに乗せてクリーナーをかけようとしたのですが。その時、前回はこの時に落としたなと思いだしながらも
またしても落としてしまったのです。結果、まったく同じ傷を付けてしまいました。結局、もう1枚購入して、そのまま返しました。
今でも傷ついたレコードを2枚もっています。あの時と同じ心境ですね。
今回感じたのは、この様な時は、続けない方が良いですね。暗示にかけられたように、失敗しますから、たぶん。
皆さんは、こんな失敗をしないよう気を付けてください。 H17.03.28 By Dyna
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